新着情報

What’s new

ブログ 2024.02.28

「食料・農業・農村基本法」の改正案と新法案「食料供給困難事態対策法」閣議決定について

こんにちは。農業講演家の山下弘幸(やましたひろゆき)です。

農業歴35年の農業コンサルタントです。現在、講演、講座、研修、セミナーなどで

新規農業者、若手農業者企業農業参入などをサポートさせていただいていております。

また、”稼げる農業を実現する半歩先行く農業者”のオンラインコミュニティ

農業ビジネス研究会(農ビジ会)で全国の若手農業者の経営サポートを行っています。

 

さて、今回の、農テラスブログのテーマは

「食料・農業・農村基本法」の改正案と新法案「食料供給困難事態対策法」閣議決定について

 

先日の報道で食料供給困難事態対策法が閣議決定した。とのニュースが飛び込んできた。

 

確か昨年4月末に

政府は紛争による輸入停止や凶作で食料供給が滞る事態に備えた対応策を整える。

農家や事業者に穀物の緊急増産を求めたり、国が売り渡しを命じたりするための新法を

検討を始めた。と報道されていた。

 

へー、なんか有事に備えて取組が始まるんだー。

 

日本は食料自給率が低く、輸入に頼らざる得ない状況に置いて

供給網の混乱や台湾有事などに備え、食料安全保障の向上に取り組む法案を設立させようとする。

たしか、そういう議論だった。

 

その時は、ひとつのニュースとしてだけとらえていた。

 

 

あれから10か月。

 

2024年2月28日。日経新聞では

気候変動や紛争、世界の人口増加などで食料供給が不安定となるリスクが高まるなか、

政府は増産指示や財政支援・罰則を通じて食料安全保障を確保する新たな仕組みを整える

農政の基本指針を定めた

「食料・農業・農村基本法」の改正案と「食料供給困難事態対策法」と名づけた新法案を

27日に閣議決定した。と報じた。

 

約1年足らずで有事の際の政府指導の食料安保法が成立したのだ。

 

 

基本法は「農政の憲法」とも呼び、1999年の制定以来初の改正となる。

農家にとっても、国民にとってもめちゃくちゃ大事な法律である。

 

以下、記事の内容を簡潔にまとめましたので是非ご覧ください。

 

新法では、政府があらかじめ重要だと位置づけるコメ、小麦、大豆に加え、肥料や飼料も念頭に置く。

世界的な不作などでこれらの食料の供給が大きく不足する兆候を確認した段階で、政府は首相をトップとする本部を立ち上げる。

 

本部には全閣僚が参加し、確保をめざす品目や供給目標を盛り込んだ実施方針をまとめる。買い占めや価格高騰を防ぐため、商社やメーカーなどに計画的な出荷調整や輸入拡大を要請する。

農林水産品の生産者にも増産を求める。

これらの要請に応じるために必要な場合は、政府が補助金を出す。といった具合だ。

 

事態が悪化して、供給量が2割以上減ったり、実際に価格高騰に至ったりした場合に政府本部が「困難事態」を宣言。

宣言を受け、政府は生産者や事業者に食料の確保に向けた計画の策定を指示する。

計画を届け出なければ、20万円以下の罰金を科すことを新法案に盛り込んだ。

 

それでも供給が不安定で、さらなる生産や輸入拡大が必要だと政府が判断した場合、

計画の変更指示も可能とする。

政府からの変更指示に応じれば、追加で財政支援もする。

政府の資金拠出は各年度の予備費で対応を検討する。

 

事態がさらに深刻さを増し、最低限必要な食料の確保が困難となれば、

 

政府がコメやサツマイモといった熱量が高い品目への生産転換を要請・指示する。

1人あたりの1日の供給熱量が1900キロカロリーを下回る恐れが生じた場合を想定している。

 

新法案には平時の対応も定めた。不測の事態に備えて政府が指定した食料や必要物資について生産者や事業者、各種団体などに報告を求め、需給状況の把握につなげる。基本法の改正案にも平時から食料自給率などの目標を設定し、達成状況を年1回公表すると盛り込んだ。

 

 

このように有事の際に段階的にではあるが

農産物、生産、流通に政府が関与できる新法である。

 

これの新法の成立に関して胸騒ぎが止まらないのは私だけではないはずだ。

 

ひとつは「有事」の可能性が高まっているということ

ひとつは「食料」の確保が危機にさらされる可能性があるということ

ひとつは「国民」の関心がこのことに薄いこと

ひとつは「農家」の心情が反映されていないように感じること

ひとつは「個人」のチカラではどうしようもできないこと

 

これらは確実に時代が変わってきていることを感じざる得ない。

この法案は

私たち農家、農業関係者にこれから深く関わってくるだろう。

 

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

【講演・セミナー講師をお探しのご担当の方へ】

現在、若手農家や農業関係者に「稼げる農業」をテーマにした講演、
セミナーを全国各地で行っています。

最新の講演、セミナー情報はコチラをご覧ください

農業講師をお探しの方へ

講演・セミナーの様子(動画)をご覧になりたい方は

こちらをクリックしてください

講演・セミナー

 

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

 

山下弘幸著 稼げる新農業ビジネスの始め方(すばる舎)

中国語翻訳版が中国で出版されました!

 

本書は新しい農業にチャレンジする新農業パーソンを

リクルートする内容となっています。

農業実務者の方やこれから農業を始められる方、

農業指導をされる方に是非読んでいただきたい内容となっています。

 

山下弘幸著
稼げる!新農業ビジネスの始め方(すばる社)

中国語翻訳版

お求めはコチラからどうぞ


^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

山下弘幸(やましたひろゆき)の自己紹介です

笑って泣けるストーリーが満載です。

悩んでいる農家の皆さんに是非読んでいただきたい物語です

 

山下弘幸ヒストリー① 卑屈な幼少時代

https://notera.co.jp/news/3158/

 

山下弘幸ヒストリー② 親との確執

https://notera.co.jp/news/3160

 

山下弘幸ヒストリー③ 人を育てる農家になる

https://notera.co.jp/news/3164

 

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

 

農テラスの取り組みについて2分でご覧いただけます

CONTACT US

お問い合わせ

只今、無料経営相談を承っております。
お気軽にご相談ください。