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ブログ 2023.08.14

山下弘幸ヒストリー③ 人を育てる農家になる

こんにちは。農業講演家の山下弘幸(やましたひろゆき)です。

農業歴34年の農業コンサルタントです。現在、講演、講座、研修、セミナーなどで

新規農業者、若手農業者企業農業参入などをサポートさせていただいていております。

また、

”稼げる農業を実現する半歩先行く農業者”のオンラインコミュニティ

農業ビジネス研究会(農ビジ会)を主宰しています。

さて、今回の、農テラスブログのテーマは

山下弘幸ヒストリー③です。

前回は私の20歳になった後、どんな農業LIFEを送ったのかについて

お話させていただきました。

 

読者の皆さんは、もう、山下の人生の話はいいよ!って思われるかもしれませんが

実はこれには意図があります。

それは「人生の棚卸」です。

私たちは自分の人生(半生)などを振り返る機会はほとんどありません。

でも、今皆さんが抱えている課題、悩み、問題のほとんどは自分のこれまでの人生に深く

つながっているのです。この私の半生を読んでいただくことで

自分はどうだったんだろうって。一緒にその時の自分に戻ってあの時の感情やあの時の心情を思い出して欲しいのです。

そうすることで自分の感情に気付き、課題悩み問題がどこから来ているのかに

気づくことができるかもしれません。

 

今回はいよいよ私が種を蒔いて野菜を育てる生産農家から人を育ている人材育成農家に

なるまでの物語(ヒストリー)です。お茶でも飲みながらゆっくりと読み進めてください。

 

前々回のあらすじ

https://notera.co.jp/news/3158/

 

前回のあらすじ

https://notera.co.jp/news/3160

 

「これまでの経験vsこれからの可能性」

この戦いは永遠に平行線をたどる。

だからこの親との戦いに勝つにはあきらめない、折れないと決めていたい。

そして半年粘って、ついに主導権(経営権)、決定権を父から奪った。

最後に自分が稼いだお金をすべて抜き取った

「支払いだけが残された通帳」を父から投げつけられた。

この戦いは親子の間に大きな「シコリ」を残した。

 

ただでさえ親子関係はうまくいっていないに更に「勘当」された状態になった。

 

【経営が悪化】

それからがむしゃらに働いた。農業なんて俺にもできる。その傲慢さは親譲りかもしれない。

ただ、私の場合はその傲慢さが裏目にでて農業経営を悪化させた。

それまで気が付かなかったが自分が経営主になると「自分の力量」がそのまま経営に現れる。

力量のなかった私は下り坂を転げ落ちるように経営が悪くなっていった。

今さら親に頼ることはできない。私と妻は必死になって働いた。

学校から帰ってきた子供たちは畑で収穫用のコンテナを机にそこで宿題をやらせた。

結局、私も両親と同じよう子供にかまってあげれない農業をやっていた。

 

【V字回復方法】

経営がうまくいかなかった理由のひとつは思い通りの農産物ができなかった事たった。

理由は連作障害。父の時代は化学肥料、化学農薬全盛期。我が家の「土」は死んでいた。

それから土づくりの勉強を始めた。

土づくりに詳しい先生がいると聞けば飛んで行って教えを請うた。

おかげでモノはでき始めた。がしかし、今度は売れない。

デフレ景気の波にのまれ、市場出荷の価格は低迷していた。

思い切ってJA共販部会を辞め、卸価格が安定しない市場出荷を辞めた。

順調に売り上げが伸び始めると今度は人手が足りなくなった。

従業員を雇い始めるが、人を使うのに慣れていないため逆に忙しくなった。

365日毎日14時間。働いているうちに気が付いた時、私は病院に運ばれたいた。

元々体は強くない。体力があるわけでもない。人を使うより使われる方に向いている。

改めて自分の力量に気が付き、このままではいけないと感じた。

そこで、自分が体を使わなくともできる農業を模索し始めた。

それが企業農業だった。

 

【新たな船出】

社長は経営をやる。現場はスタッフに任せる。そんな農業ができるのだろうか。

もちろんそんな農業をやっている農家はどこにもいなかった。

ただ、近所に農業参入してきた企業がいる。そこはきっとそういう農業をやっているはず。

そう思って、事もあろうにその企業に私は就職した。37歳、一世一大の決断だった。

当然、親も親戚は猛反対。山下家の農業を捨てるのかと大激怒だった。

まして農業経営が絶頂期に無謀すぎると地元の仲間や先輩からも大反発を食らった。

私の中では事業は順調な時こそ次の手を打たなければならない。ただそれに従っただけ。

ただ、私の住む保守的な地域では私のやる事なす事すべて突拍子のないことに映るらしい。

これからの農業は農業界だけで存続は難しくなる。農業も他業との提携、連携が必要になる。

だが、この決断により地元、地域、親、親戚、そして農業業界から完全に干されてしまった。

 

【生まれ変わる】

親の後を継いで農業を営むと周りはチヤホヤしてくる。

しかし親の後を継がずに好き勝手なことをやるととたんに評価が下がる。

不思議な世界だと思った。もう農業なんてどうでもいいとすら思っていた。

5年間企業で農業をやらせてもらい、私の夢は叶った。

私は農業法人の社長となり経営に専念し、現場はスタッフに任せた。業績は順調で

当時としては珍しい「農業事業売上1億円」を突破した。

私も社員も週休2日、給料や社会保障は一般企業並み。この仕組みができれば

農地は維持できる、雇用も生まれ、利益が出るので税金も納めることができる。

私は、「これだ!」って気が付いた。

 

【社会還元】

この仕組みを農村社会に組み込めば農村社会は活性化できる。

そう思って、会社の代表を後輩に譲り、私は「農テラス」という会社を立ち上げた。

コンセプトは「農業界を明るく照らす」

事業目的は新しい農業スタイルを提案することで次世代農業者が農業を引き継ぐこと。

親の農業を引き継ぐことをあれほど嫌がっていた私が、農業後継者を育成する事業をする。

なんだか、虫のいい話の様に聞こえるかもしれませんが、農業の跡継ぎ問題は闇なのです。

農業の問題だけではないところに本当の問題は隠れています。

それが家庭、家族、夫婦、地域などなどコミュニケーションなのです。

 

【まとめ】

この複雑怪奇な表に見えない潜在的な課題を解決しない限り農村社会の衰退は止まらない。

この問題を解決出来るのは私しかいない。そう思い込んでいいます(笑)

このメルマガをご覧いただいている方はあらゆる立場で農業や農業者に関わられていると思います。今回の山下弘幸ヒストリーは多少、大げさだったかもしれませんが、

これは大なり小なり農業者が抱えている悩みなのです。

このことに理解者が増えてくれるだけで農業業界は明るく照らされることでしょう。

私の人生を赤裸々に語ることで救われる方が一人でもいてくれれば幸いです。

 

 

 

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農業界を明るく照らす!

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具体的には
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