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ブログ 2026.07.09
後継者だけが抱える「親に認められたい」という悩み
農家のお悩みに3分間でお答えするシリーズ、今回のテーマです。
「親に認められたい」 「親を超えたい」
これ、特に家族経営で農業を継いだ後継者に多い悩みです。
私自身、親の農業を引き継いだ立場なので、ここでたくさん悔しい思いをしてきました。
新規就農者にはない、後継者特有の悩み
実は、ゼロから新規で就農した人には、この悩みはあまりありません。
それどころか、こう言われることもあります。
「山下さん、トラクターもハウスも技術も、親から全部引き継いでいるじゃないですか。私たちは何もないところから始めたんですよ」
たしかに、ないところから始める大変さもあります。
でも、引き継いだからこそ生まれる苦労も、確かにあるんです。
なぜ親とぶつかるのか。後継者目線で見る2つの理由
20代前半の頃は、親に言われたことを黙ってやるだけなので、あまり対立は起きません。
ところが20代後半になると、自分の知識や経験が増え、「自我」が出てきます。
「そのやり方より、こうした方がいい」
そう思うようになった瞬間から、親とぶつかり始めます。
なぜぶつかるのか。理由は2つあります。
①助言
親は「お前のためだぞ」と言って口を出してきます。経験があるからこそ、自分の方法が正しいと確信していて、上から被せてくるように感じます。
②心配
転ばぬ先の杖。失敗させたくないという気持ちから、先回りして手助けをします。これが行き過ぎると「過保護」になり、子どもは自立する機会を奪われてしまいます。
子どもは本当は、つまずきたいんです。失敗して、そこから学びたいんです。
【図解1:後継者がぶつかる「2つの壁」】

立場が変わって、初めて分かったこと
正直、20代30代の頃はこの構造が全く分かりませんでした。
でも今、自分が親の立場になり、子どもも成人してみると、逆の気持ちが分かるようになります。
つまり、助言したくなる気持ち、心配で口を出したくなる気持ち。
親側に立ってみないと、見えない景色だったんです。
誰にも相談できない孤独
この悩み、実はなかなか人に相談できません。
親の悪口のように聞こえてしまうし、相談したところで、
「君の親だって頑張ってきたんだぞ」
と、たいてい100発100中、親側の意見が返ってきます。
私の場合、姉が2人いましたが、姉たちも当然親の味方です。「俺の味方をする人は誰もいないのか」と、本気で思っていました。
突破口になった、ある考え方
そんな理不尽な状況をどう受け止めればいいのか。
私が出した答えは、
「これは、自分の修行なんだ」
という捉え方でした。
仏教(密教)の考え方に、「子どもは親を選んで生まれてくる」という話があります。自分の魂が成長するために、あえてこの親を選んで生まれてきた、という考え方です。
ここに行き着いたとき、親との付き合い方がやっと分かった気がしました。
そして気づいたのは、親は子どもを苦しめたいわけでは、まったくないということです。
むしろ親は、ちゃんと子どものことを認めています。
ただ、こちらがそれに気づけていないだけなんです。
「修行」だと受け止めた瞬間、不思議とイライラが消えていきます。そして親を認められるようになり、親ともうまくいくようになり、結果として事業もうまくいくようになります。
【図解2:「修行」と捉えた瞬間に起きること】

まとめ
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「親に認められたい」は、後継者ならではの悩み
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ぶつかる理由は「助言(経験からの押しつけ)」と「心配(過保護)」の2つ
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親の立場になって、初めて見える景色がある
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この悩みは誰かに話しても、たいてい親側の肩を持たれる
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「これは修行だ」と捉えると、イライラが消え、親子関係も事業もうまくいく
家庭内の悩みは、実は私のところに来る相談の中で一番多いテーマです。
栽培方法や流通の相談よりも、ずっと多いんです。
誰にも話せないこの悩み、ぜひ一度、山下にご相談ください。私も皆さんと同じように、たくさん苦労してきました。