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ブログ 2026.07.08
農家が販路を自分で広げる4つの考え方
販路は、もう探されている
まず大前提として、知っておいてほしいことがあります。
「売り先がない」と思っている農家さんは多いです。
でも実際は、売り先はすでにたくさんあります。
青果物を扱っている業者は、日本中に数万社あります。市場で競りに参加している買い手も大勢います。
そしてその人たちの多くが、こう思っています。
「うちと直接取引してくれる農家さん、いないかな」
農家は「売り先がない」と困り、買い手は「仕入れ先がない」と困っている。
この2つは、本来つながるはずなのに、なぜか接点がありません。
[図1: 農家と買い手の間に接点がない図]

私自身、もともとは共同出荷の仕組みに乗っていました。生産したものを部会でまとめて、市場に出す。そのルートの中で動いていました。
ただある時から、自分で取引先を探す、つまり自分で販路を作る方に切り替えました。簡単ではありませんでしたが、その経験から見えてきたことがあります。
なぜ買い手の方が、実は困っているのか
買い手の立場で考えてみてください。
市場で仕入れる場合、価格は毎日変動します。今日安く買えても、明日は高いかもしれない。仕入れ量も読めません。
それに比べて、決まった農家さんから安定して仕入れられる方が、圧倒的に楽です。
さらに、農業の高齢化が進む中で、買い手側は「この先も安定して仕入れられる先」を真剣に探しています。
つまり、農家が思っているより、買い手側のニーズは強いのです。
この前提を持つだけで、動き方が変わります。
取引先を増やすための4つのポイント
ここから、実際に販路を広げるときに意識してきたことをお伝えします。
[図2: 取引先を増やす4つのポイント]

① 「売り先はある」という前提に立つ
売り先を「探す」のではなく「すでにある」と考える。
これだけで動き方が変わります。「ない」と思っていると、声をかける勇気が出ません。「ある」と思っていると、自然と動けます。
② 自分が「売る人」であることを発信する
名刺に「生産者」としか書いていないなら、見直してください。
「生産・販売・卸も対応しています」
これを名刺、SNS、ホームページに、はっきり書く必要があります。
なぜか。買い手側は「この人、すでにどこかと専属で契約しているのでは」と勝手に遠慮することがあるからです。
だから、こちらから先に伝える。「直接お届けできます」と。
③ 安い時の売り込みはしない
相場が安い時に「うちから買ってください」と営業をかける人は多いです。
でもこれは逆効果です。買い手が本当に困るのは、相場が高い時です。
1ケース2,000円のところ、「うちなら1,500円でいいですよ」
これは一見親切ですが、自分が損をするだけの提案です。値段を下げて困っている相手に合わせるのではなく、相手が本当に困っているタイミングで、無理のない価格を提示する。これが信頼につながります。
④ 相手の都合に合わせる姿勢を持つ
最後は、相手の要望とこちらの要望を、すり合わせる気持ちがあるかどうかです。
「2,500円でお願いしたい」と伝えて、相手が難しいと言ったら、それで終わりにしない。
「では1,800円なら」「数量はこのくらいなら」
そうやって条件を調整していく姿勢があるかどうかで、商談が成立するかどうかが決まります。
これは特別な交渉術ではありません。普通のビジネスで当たり前にやっていることです。
流通の世界には、それを専門にしているプロの人たちがいます。こちらも、プロとして向き合う。それだけのことです。
まとめ
販路を広げたいなら、まず「売り先はすでにある」と知ることから始めてください。
そして、自分が売れる人間であることを発信し、相場が高いときに動き、相手の都合に合わせて条件をすり合わせる。
この4つを意識するだけで、商談の成立率は大きく変わります。
私自身、この考え方に切り替えてから、取引先は着実に増えていきました。
もし、自分の経営に合わせて具体的に相談したいという方がいれば、無料の個別相談も行っています。お気軽にお声がけください。