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物語 2024.04.20

『支配』全21話 ―第3話― 「栄光」

こんにちは。農家著述家の山下弘幸(やましたひろゆき)です。

本業は農業。現在は農業コンサルタントとして全国の農業者のサポートを行っています。

また、農業講演家として講演、講座、研修、セミナーなど全国各地に呼んでいただいています。

日頃は、全国農業者のオンライコミュニティ農ビジ会や農業ビジネススクール運営

youtube(農テラスチャンネル)などで農業経営・農業ビジネスの最新情報をお届けしています。

 

さて、今回の山下弘幸の書下ろしストーリーは

『支配』全21話 第3話 「栄光」

主人公は生まれも育ちも仕事も農家の「カワカミトシロウ37歳」

家業の農業を離れひょんなことから企業に入社する。

だが、そこで待ち受けていたのはこれまで経験したことがない試練の連続だった

 

『支配』全21話 第3話 「栄光」

この物語はフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ありません。

 

前回までのあらすじ。

私は追い込まれていた。ビルの窓から飛び降りる決断を迫られていたのだ。

攻められる理由は誤解だった。出世が早かった私は妬みを買っていたのだ。

 

私がこの会社に入社したのは3年前。37歳の時だった。

それまでの私は家業である農業を営んでいた。妻と両親、従業員パート数名の小さな農園だった。

 

地元の農大を卒業して親元就農。家業を継ぐためだ。

その当時、親の家業を長男が継ぐのは当たり前。なんの疑いもなく家業に就いた。

だが、就農直後、自分の選んだ道が「間違い」だったことに気が付いた。

 

私の親が自分のやり方、自分の農業を押し付けてきたのだ。

 

世間一般では私のような立場の人間を「農業後継者」もしくは「跡継ぎ農家」と呼ぶ。

しかし、農地や農業、家業は引き継ぐが「これまで親がやってきたこと継ぐ」のは

違うと思っていた。なぜなら、私には「私」の考えがあり、そもそも父がやってきた時代とは背景も違うし、社会も違う。現に私が就農したときはバブル景気絶頂期だったが、今はデフレ景気。不景気な時代に突入していた。

 

それでも私の父は自分が作っていた農産物を私に作るように強要した。

なぜなら、自分がそれで成功してきたからだ。

 

ここでも父は過去の栄光に支配されていた。

それどころか、周りの人も同様だった。近所の農家も、役場の人も、県の人も。そして農協の人も。

 

時代の変化に気が付かず、過去の栄光にすがっている様は今も昔も変わらない。

 

ただ、農村社会にどっぷり浸かっていると、自分の考えの方が間違っているのではと

錯覚してしまう。いや、それに気づいてもどうしようもないといいうことに気が付いた。

 

農業、家業は世襲が普通。子どもは親のやり方を学ぶ。子弟関係が良しとされ、親を否定するなどありえない。

 

ただ、親のやり方に疑問を感じても「否定」できない。「反抗」できないマインドが

私には埋め込められている。それに気づいてしまったのだ。

 

そう、私を支配していたのは、抵抗しても無駄という思い込み。エレファントシンドロームだった。

 

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山下弘幸(やましたひろゆき)の自己紹介です

笑って泣けるストーリーが満載です。

悩んでいる農家の皆さんに是非読んでいただきたい物語です

 

山下弘幸ヒストリー① 卑屈な幼少時代

https://notera.co.jp/news/3158/

 

山下弘幸ヒストリー② 親との確執

https://notera.co.jp/news/3160

 

山下弘幸ヒストリー③ 人を育てる農家になる

https://notera.co.jp/news/3164

 

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