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ブログ 2021.04.17

悪徳業者の見分け方

こんにちは脳を耕す講演家の山下弘幸(やましたひろゆき)です。

今回の、農テラスブログのテーマは

悪徳業者の見分け方について

結論を先に言えば「高く買ってくれる業者は怪しい」です。

えー、高く買ってくる業者はいい業者じゃないの~!って

思われるかもしれませんが、違います。

高い値段で仕入れようとしてくる業者は

 

もしかしたらあなたを騙そうとしているかもしれません。

 

さて、今回は「ビジネス」のお話です。

 

商品サービスを作って流通させる。これがビジネスです。

私は農業もビジネスだと言い続けています。

もっと言えば

農業は商売だと思っています。

 

農業を商売(ビジネス)だとすれば、立ち位置が違って見えてきます。

例えば

農業は商品を作るのではなく

商品を作るための材料を供給しているサービス業だということもできます。

 

自動車業界でいうと車を組み立てるトヨタに部品を供給する町工場みたいなものです。

町工場はトヨタからの要望に応えて自社の向上で部品を作りそれを

トヨタが欲しい時に欲しい数量を欲しい価格で納品しています

 

成長している農業法人も小売り、加工、外食産業など農産物を材料にしたビジネスをやっている食品業からの要望に応えて自社の農場で農産物を作りそれを

食品業が欲しい時に欲しい数量を欲しい価格で納品しています。

 

今回はビジネスにおいて流通がどのように行われているのかを知ることで

悪徳業者を見分けるポイントをお話します。

 

 

まず、仕入れ青果業者は

あなたの農産物を仕入れて製品化します。

例えば

1箱30個入りの「農産物」を1箱1500円で仕入れたとします。

つまり、その農産物は1個50円で仕入れたことになります。

 

そして、その仕入れ業者は1個50円で仕入れたものを1パック2個入りに小分けして

150円で次の小売店に納品します。

材料だった農産物を製品に変えるという価値を上げたわけです。

次に小売店は青果業者から

1パック150円で仕入れたモノに198円値札をつけて店頭に並べます。

お店作り、レイアウト、宣伝広告、接客、レジ決済などを代行するサービスを行うことで

価値を上げたわけです。

 

それを消費者が購入します。

この時消費者は1パック2個入り198円なので1個約100円で買ったことになります。

 

農家が出荷したときの材料は1個50円だったものが約2倍になった計算になります。

 

これが流通の仕組みであり、価値が上がっていく過程です。

 

そこでよく聞く話が、

農家としては1個50円よりも60円で売りたい。ってことです。

例えば1箱1800円で買ってほしいと青果業者にお願いします。

 

それを承諾した場合、その1箱1800円で仕入れた青果業者は

1パック2個入りに小分けしたモノを170円で次の小売業者へ納品します。

するとその小売業者は170円で仕入れたモノを210円の値札を付けることになります。

 

しかし、結果として、そのお店に買いに来たお客様(消費者)は210円では高いと感じてしまうので売れ行きが悪くなります。

 

そこで小売店では渋々値段を198円に下げます。すると売れるようになります。

しかし、仕入れ値が170円なので150円で仕入れ時により利益幅は小さくなります。

 

これでは利益率が下がるので入荷してくる青果業者に150円で納めてくれと要望します。

その依頼を受けた青果業者は1個50円(1ケース1500円)で納めてくれる農家を探し始めます。

 

このように流通過程において皆がそれぞれ利益を得ようとしていることを

農家は知っておかなければなりません。

 

皆、それぞれが自社の利益を確保したいって思っている。

 

消費者はできれば200円以内で買いたい

小売業者は30%の利益が欲しい

青果業者は小分け、流通コスト+利益を確保したい

だから皆がwin・win・winななるような価格で農産物(材料)を確保したい

これが農業者に求められているお客様からのニーズなんです

 

だから、農家は

 

自分の農産物が店頭で売られているときいくらなら消費者が買ってくれるだろうか?

ってことを意識してください。

 

そこが値ごろ感であり、そこが売れる価格帯なんです。

 

闇雲に高く売りたいって願っても、買うか買わないかは消費者にあることを

忘れてはいけません。

 

さらに、それらを流通させる過程において

中間流通業者も利益を得ようとしていることも忘れてはいけません。

 

そうなると、農家はなんだか損のような気もする。

 

自分の農産物(材料)でみんな儲かりやがって・・・って

そんな気になるのも無理はないですよね。

 

私もそう思っていました。

 

しかし、いくらそう思ってもこれが現実。これが社会。これが世の中なんです。

 

どれだけ高く売ろうと思っても

社会や世の中が変わらない以上、

農産物の値段が高くてもジャンジャン売れるって時代は来ない。と思っています。

 

 

だからもし高く売りたいのであるなら

中間の業者に頼らないダイレクト販売をするしかありません。

 

しかし、たまに市場価格が高騰する時があります。

その時は需要に対して供給量が足りないときです。つまり品不足の時です。

 

例えば

今ジャガイモが不足しているのでずーっと値段が高いですよね。

これは産地で不作だったことで全体量が不足しているかららしいのですが、

 

別にジャガイモを食べなくとも死にはしないので社会問題にはなりません。

でも、ある一定の需要があるので今でも高値で取引されているのです。

 

農産物の価格は最終的には消費者が決めます。

そして不作などの時はある一定の需要を満たせなければ価格は上がります。

 

しかし、

どちらも農家にはコントロールできないことを忘れていけません。

 

お分かりいただいたでしょうか。

 

農家が値決めして青果業者に卸す時、農家が高く売りたいって思っていると

足元を見られます。

そして高くてもいいですよって言ってくる業者は間違いなく怪しいです。

 

なぜなら、高く仕入れると消費者が高く買わなければいけない。もしくは、その仕入れた業者の利幅を減らさんければいけない・・・

 

よほど慈善事業をやっている団体でない限りそんなことするはずはないでしょう。

 

結果、高い値段で取引してくれる約束をしても、おそらくそのインチキ業者は

ビジネスが成り立たず、最終的にはおカネをきちんと支払ってくれない可能性があるのです。

 

このように

農産物の値段の決まる「流通の仕組み」を知ればそんなに高く売れるはずはない

ってことがお分かりいただけたと思います。

 

これらを理解していれば青果業者とwin・winの関係が築けます。

消費者にも悦んでもらえます。

 

お客様に悦んでもらえるようなると必ず農業は成功します。

 

なぜなら農業は商売(ビジネス)だからです(笑)

山下弘幸(やましたひろゆき)プロフィール
https://drive.google.com/file/d/1Oa6FE0L4Ub6VyUMznSUZItocqbXEUtt6/view?usp=sharing

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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