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ブログ 2026.09.20
稼ぐ農家だけが知っている「儲かったお金」の使い方
こんにちは。
脳を耕す農業経営戦略家の山下弘幸です。
最近、農業界の景気が上向いてきたと感じている方も多いのではないでしょうか。
農業所得が出た。利益が出た。
そこまでは同じでも、その後の展開が農家によって大きく分かれていく。37年この業界を見てきて、そのことに改めて気づかされています。
儲かった時ほど、財布のひもがゆるむ
正直に言うと、僕自身もそうでした。
「儲かった」という実感が生まれた瞬間、頭の中で財布のひもがふっとゆるむ感覚があります。じゃあ飲みに行こうか、車を買おうか、旅行にでも行こうか。トラクターも、本当は今のままで十分なのに、せっかくだからとアタッチメントまで付けて高いものを選んでしまう。使わない資材や肥料まで、まとめ買いしてしまったことも一度や二度ではありません。
これは責める話ではなく、お金に余裕ができた時に誰にでも起こりうる自然な反応なのだと思います。
問題は、その先です。
お金の使い道は、実は5つある
利益が出たお金をどう扱うか。これを整理してみると、実は5つの段階があることが見えてきました。
貯める、稼ぐ、増やす、使う、守る。
意外かもしれませんが、最初に来るのは「稼ぐ」ではなく「貯める」です。貯めるとは、支出を減らすこと。どれだけ稼いでも、ザルのようにお金が抜けていっては意味がありません。
そして稼ぐは、皆さんが普段の農業で当たり前にやっていること。
その先にある「増やす」「使う」が、実は分かれ道になっているようです。
(図解1:お金の生かし方、5つの段階)

消費者になるか、生産者であり続けるか
利益が出たお金で、また利益を生む投資をする。これができるかどうかが、稼ぐ農家とそうでない農家の分岐点になっているように見えます。
ハウスを建てる、面積を増やす、効率化のための機械を入れる、加工に投資して価値を上げる、本を読み研修に行って学ぶ、人を雇う。こうした投資は、お金がまた新しいお金を生む種まきになります。
一方で、車や旅行、必要以上の新品への買い替えは、それ自体が悪いわけではありません。ただそれは消費であって、投資ではない。
生産者であるはずの農家が、稼いだ後は消費者に戻ってしまう。そうなると、いちばんお金を持っているはずの生産者が、いちばんお金を持っていない、という状況が起きてしまいます。
投資したものが何年で回収できるのか、どれだけ労力が減るのか、どれだけ利益が増えるのか。数字で見ていく視点が、ここでは効いてくるようです。
事業ごとに「儲かっているか」を見える化する
稼ぐ農家がさらに稼ぐためにやっていることとして、京セラの稲盛和夫氏が生み出した「アメーバ経営」の考え方があります。
事業部ごとに、それぞれが利益を出しているかを厳密に見る経営スタイルです。コピー1枚のコストまで問い詰めるほど、数字に厳しい。
これを農業に当てはめると、トマト事業、米事業、加工事業、それぞれで「うちはいくら利益が出ているのか」を見える化していくイメージになります。なんとなく全体でどんぶり勘定にするのではなく、事業ごとに利益を出し、残ったお金をまた次の投資に継ぎ込んでいく。
水筒事業、野菜事業、物流事業がそれぞれ独立した会社のように利益を出せたら、経営としてはかなり強くなる。そんな未来像が見えてきます。
(図解2:事業ごとに利益を見える化する)

儲け話が寄ってくる時ほど、要注意
もうひとつ、気をつけておきたいことがあります。
資産が増えてくると、その資産を狙ってくる人が必ず現れるということです。詐欺まがいの話から、やたら魅力的な投資の誘いまで、あの手この手で近づいてきます。
以前、オーストラリア株の配当が20%だという話を持ちかけられたことがありました。そんな話、普通はありません。むしろ「儲け話が来た」という時点で、運気が下がっているサインだと捉えるようにしています。お金のリテラシーを、日頃から磨いておく必要があると感じています。
残ったお金が、次の利益をつくる
売上を上げても、残らなければ意味がない。残っても、次の投資に回せなければ成長は止まってしまう。
貯める、稼ぐ、増やす、使う、守る。このサイクルがちゃんと回り始めると、「農業をやってよかった」と思える瞬間が増えていくように思います。
儲けたお金をどう生かすか。今日の話が、その視点を整理するきっかけになれば幸いです。
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今日も一緒にこちらの脳を耕しましょう!