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ブログ 2026.01.29
確定申告の時期に、農家が本当に考えるべき「お金」
農家の脳を耕す農業講演家の山下弘幸です。
農業歴37年、稼げる農家を全国に誕生させるために
農業、農村、農家の課題と対策を分かりやすく解説しています。
今週のテーマは
確定申告の時期に、農家が本当に考えるべき「お金」の話です

ちょうど今、確定申告・決算の時期ですね。
農家の皆さんも、
一年に一度の「経営の通知表」をつけるような感覚で、
帳簿や書類づくりに向き合っている頃ではないでしょうか。
農業は、基本的に一年一作。
だからこそ、多くの農家さんは
年に一度、まとめて自分の経営を振り返ることになります。
・いくら売り上げたのか
・どれくらい経費がかかったのか
・結果として、いくら残ったのか
利益が出ている年は、
数字を見るのも少し楽しいものです。
一方で、赤字の年や、
「思ったより残っていない…」という年ほど、
この作業は正直、億劫になりますよね。
実は私自身も、12月決算です。
27歳から農業経営に関わってきましたので、
気がつけば、確定申告を30年近くやってきたことになります。
毎年この時期になると、
必ず同じことを思います。
「利益は出た。でも、ここから税金を払うのか…」
税金を払うことは、国民の義務。
頭では分かっています。
それでも、
必死に働いて、知恵を絞って出した利益から
ごそっと税金が引かれると、
正直、いたたまれない気持ちになる方も多いと思います。
とはいえ、
「ごまかしたい」「できれば払いたくない」
そう思ったとしても、今の時代はそうはいきません。
マイナンバー制度もあり、
お金の流れは、ほぼ可視化されています。
昔のように、長者番付が新聞に載っていた時代は、
ある意味で“相互監視”の仕組みだったとも言えますが、
今は別の形で、しっかり管理される時代です。
だからこそ、
正しく計算し、正しく向き合うことが前提になります。
多くの農家さんは、個人事業主です。
売上から経費を引いたものが農業所得。
そこから青色申告控除など各種控除を差し引き、
税金が計算されます。
そして、税金を払った「残り」が、
実質的な手取りです。
しかし、そのお金からさらに、
・社会保険料
・生活費
・貯蓄
・来年の事業資金
すべてを賄わなければなりません。
ここが、
農家経営のいちばん見えにくく、いちばん苦しい部分だと
私は思っています。
だから私は、基本的に「法人化」を勧めています。
誤解してほしくないのですが、
「農業は会社にしなさい」と言いたいわけではありません。
目的はひとつ。
家計費と事業費を分けること。
個人経営のままでも、
きちんと分けられるなら問題ありません。
ただ、現実には、
・自分のお金
・農園のお金
これがごちゃごちゃと一緒になっている農家は、
事業がうまくいかなくなると、
そのまま生活が立ち行かなくなります。
こうした“見えない不安”を抱えている農家さんは、
本当に多いと感じています。
ちなみに私は、
株式会社農テラスという会社を作っています。
実態としては、個人事業主。
正直、会社にしなくても仕事はできます。
それでも法人にしている理由は、2つ。
1つ目は、先ほどお話しした
家計と事業を明確に分けるため。
そして2つ目は、
講演やセミナーで、自治体からのお仕事を多くいただいているからです。
自治体の予算は、言うまでもなく「税金」です。
つまり私は、
税金を原資とした仕事で売上をいただいている側でもあります。
だからこそ、
納税については、できるだけ誠実でありたいと考えています。
つまり講演やセミナーなどで、農家に活力を与える話をする事で
いただいた謝金(税金)を「活き金」に変えて、
さらに経費を引いた残りから「納税」という形で還元しています。
もちろん、正直に言えば、
「税金、高いな…」と思うことは毎年あります。
ただ、本当に大事なのは、
税金を納めることそのものではなく、
そのお金がどう使われるのかです。
今、衆議院選挙が行われていますが、
消費税、とくに食品の消費税を下げる・なくす
といった議論が出ています。
国民生活の面では、歓迎される話かもしれません。
しかし、農業者の立場から見ると、
別の側面もあります。
これまで、
農産物の出荷価格には消費税分が上乗せされていました。
インボイス登録している方は、
それを「預かり金」として納税されていると思います。
一方、JA出荷の方の中には、
特例でJAが肩代わりしていたケースもあります。
もし食品の消費税が廃止されれば、
単純に“上乗せされていた農家はその分の売上が減る”
という影響も考えられます。
確定申告の時期。
「少しでもお金を残したい」
そんな農家の気持ちは、よく分かります。
一方で、
世の中はインフレ対策、物価高対策で盛り上がっています。
だからこそ、
農業・農家という視点からの
本質的な支援策の議論が、
もっとあっていいのではないでしょうか。
今回は
確定申告の時期に、農家が本当に考えるべき「お金」の話
について考えてみました。
みなさんはどのような立場で
お金についてどのように感じていらっしゃいますか?
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