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ブログ 2026.10.22
好きなことを仕事にする、の真相
桑田佳祐さんが還暦を迎えた時の一言で「なるほど、だからか~」
ヒット曲を出し続けてきた人が、 TVのインタビューでこう言いました。
これからは「好きな歌を歌いたい」
この一言に、 「好きを仕事にする」ことの ヒントが詰まっていました。
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こんにちは。 農テラスの山下弘幸です。
農業コンサルの仕事をしていると、 こんな方にたくさん出会います。
「山下先生、 これから農業をやりたいんです」
そこで私は、いつも同じ質問をします。
「どうして農業をやりたいんですか?」
すると、ほとんどの方が こう答えてくれます。
「農業が好きだからです」
この答えを聞くと、 やっぱり嬉しいんですよね。 農業を選んでくれる人がいる。 それだけで頼もしく感じます。
ただ、長く農業に関わってきて ひとつ気づいたことがあります。
「好き」だけでは、 農業はなかなか続かない ということです。
今日は、これから農業を始めようと している方にこそ、 読んでいただきたいお話です。
■ 師匠の言葉に「なるほど」と思った
今回の話は、 私の師匠が書いた記事が きっかけになっています。
その中に、 こんな一文がありました。
趣味は、 自分が満足すれば成立します。
でも仕事は、 相手に満足してもらわなければ 成立しません。
読んだ瞬間、 「なるほど」と唸りました。
■ お酒好きが居酒屋を開いたら
師匠はこんな例えを 書いていました。
お酒が大好きで、 いろんな店を飲み歩く人が 「理想の居酒屋をやりたい」と 独立したとします。
店主がお客さんと一緒に飲んで、
「今日はこれサービス」 「もう一杯は僕のおごり」
お客さんは喜ぶでしょう。 でも、利益が残らなければ お店は続きません。
むしろ、お酒を飲まない人の方が 経営に向いていることもある。
自分は酔わずに、 店全体を見られるからです。
・料理はきちんと出ているか ・スタッフは動いているか ・お客さんは満足しているか ・原価は合っているか
お酒が好きなことと、 居酒屋経営に向いていることは、 まったく別の話なんですね。
【図解1:趣味と仕事の決定的なちがい】

■ 私も「農業を楽しみたかった」
これ、農業でもまったく同じだと 感じています。
私も農業を楽しみたかった。 でも、楽しむためには 農業という事業を 続けていかなければいけません。
だから若い頃の私は、
「経費をかけ過ぎずに、 たくさん収量をとるには?」
「1円でも高く売るには どうすればいい?」
と、農作業や栽培管理以外のことに ずっと頭を使っていました。
プロ野球選手や俳優さんも、 好きでやっているように見えて、 実際には「仕事として」 向き合っている方が多いようです。
好きなだけなら、 草野球の方が気楽で楽しいはず。
自分が満足したいなら、 それは趣味でやればいい。 そう考えると、 とても腑に落ちるんです。
■ 桑田佳祐さんの一言
私が大好きなアーティストに 桑田佳祐さんがいます。
60歳を迎えられたとき、 NHKのインタビューで こう聞かれていました。
「60歳になられて、 これからやりたいことは?」
桑田さんの答えは、
「好きな歌を歌いたい」
え?と思いました。 あれだけヒット曲を 連発してきた方なのに。
でも、しばらく考えて 「なるほど、だからか~」と 気がついたんです。
売れ続けるアーティストは、 「売れる曲をつくること」を 仕事にしてきたんだ、と。
聴く人に喜んでもらう曲を、 ずっと届け続けてきた。 だからこそ、 「好きな歌を歌いたい」 という言葉が出てくるんですね。
■ 農業も「相手」がいて成り立つ
農業も同じです。
自分の好きなように作っても、 相手が必要としていなければ、 誰も喜んでくれません。
みんなが同じものを 好き勝手に作れば、 市場価格は下がります。
そうなると、農業そのものを 続けられなくなることもある。
だからこそ、 「なぜ農業をやりたいの?」 という質問に、
「お客さんに喜んでもらえるから」
という答えが返ってきたら、 その方はうまくいく確率が ぐっと上がると感じます。 正直、めちゃくちゃ応援したくなります。
■ 正直に言うと…
ここで少し、 私自身の話をさせてください。
なすを作り始めたのは、 「儲かりそうだから」でした。
ほうれん草も、 好きで作っていたわけではありません。 お客様から頼まれたから 作っていました。
ゴーヤを作ったときは、 かなり儲かったんです。 でも、見るのも触るのも 苦手でした(笑)
私は15年前、 師匠からこの考え方を教わりました。
今でいえば、スマホが普及し始めて 「働き方」が大きく変わり始めた頃。 あの時に教わったことが、 農業コンサルという ちょっと不思議な商売を続ける 支えになっています。
■ 「好き」はあとから育つこともある
師匠はこうも書いていました。
好きなことと、 職業として向いていることは、 分けて考えてもいい。
そしてもう一つ。
「好きな仕事を探す」ことばかり 考えなくても、 今やっている仕事を 好きになる道もある、と。
一生懸命やっているうちに、 その仕事が上手になる。
上手になると、 結果が出るようになる。
結果が出ると、 楽しくなる。
楽しくなると、 この仕事が好きだと 思えるようになる。
【図解2:「好き」はあとから育つ】

振り返ってみると、
「好きなことを仕事にした」
というより、
「仕事として続けたことが、 いつの間にか好きになっていた」
そんなケースも、 たくさんあるように思います。
■ 後継ぎが大嫌いだった私が
私自身がまさにそうでした。
農家の三代目として、 後を継ぐことが 大嫌いだったんです。
それでも、目の前の農業に 一生懸命向き合ううちに、 いつの間にか大好きになっていた。
気づけば、 農業について人にお伝えする 仕事までするようになりました。
あの頃の自分に言っても、 まず信じないと思います(笑)
■ 始める前に、一つだけ
「好きなことを仕事にしたい」 「農業が好きだから始めたい」
そう相談されても、 私は反対しません。
ただ、その前に一つだけ 一緒に考えてみたいことがあります。
今の仕事がつまらないのは、 本当に自分に合っていないからなのか。
それとも、 まだ面白さが分かるところまで 上手くなっていないだけなのか。
好きなことは、 あえて趣味のままにしておく。
仕事は仕事で、 「これ、天職かも」と思えるくらいまで 追いかけてみる。
そんな選択肢もあるのかな、 と感じています。
■ あなたにとって、農業は?
最後に、ひとつ問いかけです。
いま農業をされている方で、 「農業って天職かも!」 と思えるくらい 没頭している人は、 どれくらいいるのでしょうか。
私もまだ、その途中です。
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「好き」と「仕事」の間で 迷っている方、 農業経営のことを誰かと 一緒に考えたい方は、 無料相談や農ビジ会で お話を聞かせてください。
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農業界を明るく照らす農テラス。 今日も一緒にこちらの脳を耕しましょう