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ブログ 2026.09.02
リーダーは実力より大事な「演じる」という発想
脳を耕す農業経営戦略家の山下弘幸です。
部下に仕事を任せても、つい口を出してしまう。
リーダーの立場なのに、勢いのある後輩に強く来られると、なぜか押し切られてしまう。
そんな場面に心当たりがある方は、もしかすると「参謀タイプ」なのかもしれません。
将軍タイプと参謀タイプ
組織のリーダーには、大きく分けて2つのタイプがあると言われます。
・将軍タイプ:先頭に立ち、周りをぐいぐい引っ張っていく人
・参謀タイプ:誰かを支え、裏側から組織を動かしていく人
農業の現場でリーダーを任される人というと、将軍タイプを思い浮かべがちですが、実際に多くの経営者と話していると、参謀タイプの方がリーダーを務めているケースも少なくないとわかってきました。
【図解1】将軍タイプと参謀タイプの違い

参謀タイプなのにリーダーだった、という気づき
農業法人のトップを務めていた頃、そして地域でリーダーシップを求められる場面で、正直なところずっと違和感がありました。
自分は本来、先頭に立つより、誰かを支える側にいる方が心地よいという感覚があったからです。
それでも、リーダーを引き受けざるを得ない場面は何度もありました。
PTAの会長を務めていたときのことです。学校行事の清掃作業で、現場に出て体を動かしたい気持ちを抑え、あえて本部に留まったことがありました。
農作業には慣れているので、本当は自分も草刈りに加わりたい。けれど、会長という立場でその場を離れてしまうと、判断する人がいなくなってしまいます。
「あの区画が終わったので、次はどこに移動すればいいですか」
「一輪車が足りません」
「集めた草はどこに捨てればいいですか」
次々と判断を求められる中で、自分が現場に飛び出してしまえば、指示を出す人がいなくなる。そのことに気づいてから、動きたい気持ちを抑えてその場に留まる、という選択をするようになりました。
この経験を振り返ると、リーダーに向いているかどうかと、リーダーを務められるかどうかは、別の話なのだと見えてきました。
リーダーを演じる、という発想
参謀タイプのままリーダーの役割を務めるとき、支えになったのは次の3つでした。
① 威厳を持つ
堂々とした振る舞いを意識すること。舐められてしまうと、どれだけ正しいことを言っても指示が通らなくなります。
② その場に留まる
自分が動きたい気持ちを抑え、判断を求められる場所に居続けること。全体を見渡せるのは、動き回らない人だけです。
③ 役割はいずれ手放す
リーダーの立場は、ずっと自分が持ち続けるものではないという前提を持つこと。次の将軍が育ったなら、その役割を譲る。
権限を握り続けたくなる気持ちが出てくることもありますが、そこに留まり続けると、かえって組織の成長を止めてしまうと感じています。
【図解2】リーダーを演じる3つのポイント

支える人がいることの意味
将軍タイプに憧れて自分を変えようとするよりも、参謀タイプのまま「その場だけ将軍を演じる」という発想の方が、無理なく続けられると感じています。
そして、演じている将軍のそばに、信頼できる参謀を置くこと。これも同じくらい大切な要素だと、あらためて感じています。
支える人がいてくれるからこそ、組織は前に進んでいく。そんな当たり前のことに、リーダーを演じながら気づかされました。
もし今、自分は参謀タイプなのにリーダーを任されて苦しいと感じている方がいたら、無理に性格を変える必要はありません。演じる、という選択肢があることだけ、心に留めておいてもらえたらと思います。
農業経営の現場では、こうしたリーダーシップの悩みに直面する場面が数多くあります。農テラスでは、無料相談や「農ビジ会」を通じて、こうした経営の悩みに向き合っています。気になる方は、ぜひ一度お話ししましょう。
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