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ブログ 2025.10.26
企業が農業参入するなら今!失敗しないための視点と最新トレンドとは?
農業参入コンサルタントの山下弘幸です。
農業ビジネスに参入をご検討の企業、団体、ビジネスパーソンの方はお気軽にご相談ください。
企業が農業参入するなら今!失敗しないための視点と最新トレンドとは?
企業の農業参入が静かに、しかし確実に広がっています。かつては異業種と捉えられていた「農業」も、今や事業ポートフォリオの一部として、本気で検討される時代になりました。
本記事では、農業専門のコンサルティング会社・株式会社農テラスが、実際に企業の新規参入担当者から受けたご相談内容をもとに、農業業界のリアルと戦略的な参入方法をお届けします。
✅ なぜ今「企業の農業参入」が注目されているのか?
● 国内需要は頭打ち。シェアの奪い合い時代に突入
→ 農業市場は縮小ではなく「二極化」。伸びる企業と衰退する企業が明確に分かれてきています。
● 海外マーケットは未開拓の宝庫
→ 国内での限界を超えるには「輸出型」農業がカギ。日本クオリティをアジアに持ち出すスタートアップが続々誕生中。
● トレンド作物と加工志向
→ いま注目されている作物は、いちご・さつまいも・スイートコーン・根菜類(里芋・人参など)。これらは「品種改良 × 高単価 × 安定需要」の三拍子が揃ったビジネス向け作物です。
💡 農業参入企業が直面する「3つの成功要因」
企業が農業参入する際には、特に以下の3点に注目してください:
① 土のポテンシャル(=生産力)は、すべての出発点
いくら技術や資金があっても、農地そのものの生産力が低ければ成果は上がりません。
例えるならば、土は「卵子」、種は「精子」。命を生み出す“母体”の性能が成功を大きく左右します。
② 出口戦略(マーケットとの整合性)が勝敗を分ける
「いいものを作れば売れる」は幻想。求められる“品質水準”に合わせた生産が必要。
例:「スイカの糖度」も、消費者が求めるのは11度であれば、13度はコストオーバー。
③ 人の問題(=既存農業人材との価値観ギャップ)
既存の農業経験者を雇うことで、むしろ経営戦略とのミスマッチが生じるケースが多発。
「農業を知らない人材×明確なビジネス目的」で組織構築する方が、成功確率は高い。
🧭 注目すべき「農業参入モデル」とは?
以下は、実際に相談者にお伝えした成功モデルです。
✔ 加工食品スタートから逆算する戦略
「農業」ではなく、「食品事業で成功する」ために農業を利用する。
自社原材料の割合を1割とし、9割は地元農家から調達。あくまで“農業の顔”は演出と理解する。
✔ ピボット型農業:複合的な事業展開
農業+物流、農業+加工、農業+観光など、「一次×二次×三次」融合による収益最大化。
🌍 海外事例に学ぶビジネスモデル
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オランダ:環境制御型農業により生産効率3倍。アフリカ進出を見据えたスマート農業。
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ベトナム:GDP成長率6%以上。農業現地参入はハードルありつつも、高リターン市場。
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台湾・ニュージーランド:品質の高い果物が日本市場に浸透。反対季節の強みを活かした輸出戦略。
🏢 M&Aという企業農業参入ルート
農業法人のM&Aはまだ黎明期ですが、以下のような動きが出ています。
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モスバーガー×熊本のトマト農家:業務委託→資材提供→人材派遣→資本提供という形で“静かに買収”。
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ローソンファーム:各地農家と資本提携し、「のれん」展開。
農業M&Aは“買収”ではなく“提携・共創”の形を取ることが成功のカギ。
🚀 これからの農業参入に必要な「視点とパートナー」
🔑 持つべき視点
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農業はビジネスであり、CSRやブランド戦略の一部として捉える
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プラチナチケットとしての“農業ブランド”をどう活かすか
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生産・加工・販売の全体設計を“逆算”から描く
🤝 信頼できるパートナーが必須
議事録でも名前が挙がった「日本農業株式会社」は、農業法人立ち上げから農地手配、スタッフ確保、販売支援までを一気通貫で支援。企業にとっての最重要インフラパートナーです。
✍ まとめ:企業の農業参入は「農業参入」ではなく「食品戦略」
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本気で“農業”をやるのではなく、農業の皮を被った食品事業であることが成功の鍵。
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農業者になるのではなく、農業を活かす経営者として考える。
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その先には、社会課題解決・地域活性化・サステナビリティの推進も見えてきます。
🌱 興味のあるご担当者様へ
農テラスでは、農業参入を検討する企業様に向けた個別コンサルティング・講演・事業設計支援を行っています。
未来の事業の柱を“農”で育てたいとお考えの方、ぜひ一度お問い合わせください。
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農業実務者の方やこれから農業を始められる方、
農業指導をされる方に是非読んでいただきたい内容となっています。
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