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ブログ 2025.08.20
行政が抱える課題の本質 廃校から学ぶ“俯瞰の知恵”
農業,農村課題を経験と知恵でサポートする
農業戦略家の山下弘幸です。
さて、今回のテーマは
行政が抱える課題の本質 廃校から学ぶ“俯瞰の知恵”
今回は農山漁村の課題解決についてお話します。
日本全国に1742の市町村がありますが、そのうち実に1400以上が農山漁村。
少子高齢化、過疎化、空き家、担い手不足、農地やインフラの維持、財政難…。
まさに「答えの見えない課題」が山積みとなっているのが現実です。
先日も廃校活用について相談を受けました。
「山下先生、教室が空いてるんですが、どうしたらいいでしょうか?」
こうした相談は全国で繰り返されています。
でも私が常々思うのは
なぜ、地域課題は解決されないのだろう?ということ。
そこで私なりに出した結論ですが、
おそらく「知恵」が足らないのでないか?と思っています。
更に言えば、たとえ知恵があっても、目の前の問題にばかり目を奪われて部分最適にとどまっているのからではないだろうか?
今回は廃校利用の事例をもとに未来から逆算した“智慧”の必要性について
山下の持論を述べたいと思います。
廃校跡を何に活用すべきか
廃校になった教室を何かしらに活用しようと思っているのですが、
何をやればいいですか?
山下先生なら全国を回っていらっしゃるから何か画期的な事例とかご存じじゃないかと思って・・・
最近私も農業以外のご相談を受ける機会が多くなり、特に自治体の方とお話させていただく機会が増えたので、よくこのようなご相談を受けるようになりました。
若い人たちに来て欲しいからCaféとかにしたらどうかなーと思っているんですけど
いやいや、それより養殖ビジネスが流行っているからそういう事業を始めたらどうだろうか?
それよりもサテライトオフィスとして利用した方がいいんじゃないでしょうか?
議論の場では色々なアイデアが飛び出します。
中には、未来を作るのは子供たちだから若者の意見を聞きましょう!って
学生を集めてアイデアを集めている自治体なども多いようです。
ただ、はっきり言って、これらは間違いなく行き詰ります。
なぜなら、「廃校をどうにかしよう」という枠内だけで議論しているからです。
よく、自治体がやることはうまくいかない。なぜなら「知恵」がないからだ。と言われます。
もしくは「知恵」があってもそれを口にしない。
または「知恵」が出ても実行できないなどが大きな理由でしょう。
このような場面で大事なことは「突発的な知恵・アイデア」ではなく、
その市町村が目指す「未来」「ビジョン」に紐づいているかどうかです。
では?なぜうまくいかないのでしょうか?
部分最適の落とし穴
このように地域の課題解決は「知恵」という「工夫やアイデア」ではなく、
「智慧(ちえ)という物事の本質を見抜き、俯瞰して未来を描く洞察」としての知恵を重要視するべきだと思います。
例えば
将来地域人口を増やすために女性に選ばれる町づくりをする!
というスローガンがあるからオシャレなCaféを作る。
例えば、
漁村に企業を誘致することで町を活性化させる!
という目標があるから養殖ができる試験場を作る。
例えば、
関係人口、村のファンを増やす未来を創ろう!
だからサテライトオフィスを設置して多くの企業のプラットフォームとして利用してもらうなどです。
もちろん未来を作るためには若者の意見を聞くのは効果的です。
新聞で見たのですが、鳥取県倉吉市では地元高校生と横浜市立大生が連携して
「倉吉もりあげ隊」を結成。大人では思いつかない商品開発やイベント企画を生み出しています。
この事例は何より、これら街づくりに参画することで、自分たちが生まれ育った町への「エンゲージメント」が上がることに必ずつながります。
しかし、残念ながら昨今の行政や自治体から出される地域課題の解決法は
「部分最適」に偏りがち。
俗にいう「木を見て森を見ず」と突っ込みたくなる政策が多いようです。
つまり、
鳥の目、虫の目、魚の目という人材表現がありますが、
農山漁村には特に「鳥の目」を持つ人材が不可欠だと思います。
安定からは知恵は生まれない
そもそも知恵というものは、どうやったら身につくのでしょうか?
良く、山下さんは知恵が多いですねと言われます。
これも私の持論ですが、知恵は安定した環境からは生まれないと思っています。
なぜなら、
「答えがわかっている」状況に身を置けば、人は考えなくなるからです。
逆に、不安定な環境こそ、人は工夫し、考え、
ときに「なるほど」と膝を打つような知恵が生まれる。
私自身、不安定な道を選び続けてきました。
だからこそ生き抜くために知恵が必要で、
その積み重ねが私の強みになっているのかもしれません。
これから必要な人材とは
これからの地域や日本に本当に必要なのは、
「答えを持っている人」ではなく「答えを生み出し続ける人」 です。
答えのない時代と呼ばれているからこそその時々で「最適解」を出せる人材は貴重です。
そのためには、部分最適のアイデア人材ではなく、
・俯瞰的に全体を見渡し、不安定を受け入れながら動ける人材を育てること。
・不確実な時代に、動きながら解を描く人。
そういう人が集まることで、
答えのない時代に答えを生み出し続ける「地域力」 が生まれます。
おわりに
知恵は与えられるものではなく、
不安定な環境に身を置くことで育まれるものです。
だからこそ、私はこれからも「知恵を生み出す人材育成」に挑み続けます。
部分的な課題解決に終わらない、
未来を見据えた全体最適を描く地域づくりのために。
あなたの地域には“答えを生み出し続ける人”はいますか?
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