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ブログ 2025.07.24

人生を変えた、たった一言「お願いだから、勉強するな」

こんにちは。全国で講演、セミナー研修など行っている

農業講演家の山下弘幸(やましたひろゆき)です。

農業歴35年。親元就農後、個人、法人の農業経営を経て

農業コンサルタントに転身し、

現在、新規農業者、若手農業者、企業農業参入支援などをしています。

具体的には、稼げる農業を実現する

”1歩先行く農業者”のオンラインコミュニティ

「農業ビジネススクール(農ビジ会)」を主催し

全国200名の農業者と毎月勉強会や情報交流を行っています。

また、定期的に更新しているyoutube(農テラスチャンネル)では

全国の農業者へ「農業経営・農業ビジネス」の最新情報をお届けしています。

 

さて、今回の山下弘幸農ビジコラムテーマは

「お願いだから、勉強するな」

 

人生を変えた、たった一言がある。

それは中学三年の夏、母から言われた言葉だった。

 

「お願いだから、勉強するな」

 

あの瞬間から、僕の学びは止まり、そして——

僕の挑戦が静かに始まった。

 

今日は少し、私自身の話をさせてください。

 

■「農業するから勉強なんていらん」と言われて育った

 

私は農家の3代目として熊本益城に生まれました。

 

当たり前のように「将来は農業を継ぐもんだ」と言われ、

気づけば「将来の道」が敷かれていた。

 

母からこう言われました。

 

「農業するなら勉強なんていらん」って。

 

中3の夏、先生、母、私が進路について話し合う三者面談。

その時、学校の担任は私に進学校を勧めてくれた。

 

しかし、母(実は父がそう言わせていた)は猛烈に反対した。

 

進学校へ行き、もし大学へでも行こうものならきっと企業に就職する。

そうなれば、そっちの方へ進み、きっと家業を継ぐなんて言わなくなる。

 

そう思った母は暴挙に出た。

 

「お願いだから勉強しないでくれ」

そう、泣きながら私に言ったのだ。

 

私は勉強が好きだった。

というか、体が小さく虚弱体質だったため、体育は苦手

音楽も苦手、不器用だったので図工も苦手で、

残されたのは勉強ぐらい。

 

決して成績が良かったわけではないが、学ぶこと本を読むことは好きだった。

 

しかし、母はそれを私から取り上げた。

 

学校で学ぶことより、畑で仕事を手伝わされた。

昭和59年の頃のエピソードだ。

 

そのころ、ド田舎にも好景気の波が押し寄せていた。

当時スイカ農家だった我が家はめちゃくちゃ儲かっていた。

経済成長する日本は好景気。嗜好品であるスイカは飛ぶように売れた。

 

当時私も休みの日は畑作業に借りだされた。

今では考えられないが、原付免許を取る前からトラクターに乗っていた。

 

私の学校の成績なんて親にしてみればどうでも良い。

だまって親の後を継げば豊かな暮らしができる。

そんなふうに、私が思春期のころ、

 

「学び」は不必要なものにさせられました。

 

そして社会を知らなかった当時の私は

「じゃあもう勉強なんて必要ない」と思ってしまったのです。

 

その瞬間から、私の“学び”は止まりました。

その時期から、私は「考えること」を辞めました。

 

■でも、本当はもっと知りたかった

 

勉強しなくていいって、最初は楽なんです。

でもね、どこか心の奥で「このままでいいのかな」って、モヤモヤが残るんです。

 

テレビで活躍してる人たちや、街で輝いてる人たちを見て、

「自分だって、もっとできるはずなのに」

そんな気持ちだけが、ずっと消えなかった。

 

だからでしょうね。

社会人になってから、いや農業経営を始めてから、

私は誰よりも“学び”に貪欲になりました。

 

止まっていた分、取り返すかのように。

いや、“取り返したい”というより、“本当はずっと学びたかった”んだと思います。

 

■人は、みんな成長したい生き物

 

農業をやっているとよく見えるんです。

人って、みんな成長したいんですよ。

 

もっとうまく作りたい。

もっといい売り方をしたい。

もっと稼ぎたい。

もっとお客さんに喜んでもらいたい。

 

でもね、農業って出世がないんです。

頑張ったところで評価制度もなければ、役職が上がるわけでもないんです。

「成長してる!」って実感するのが、ほんとうに難しい世界なんです。

 

だからこそ、疲れちゃう人が多いんです。

「自分、ちゃんと前に進めてるのかな…?」って不安になる。

 

私自身もそうでした。

頑張っても誰も褒めてくれないし、

努力しても認められるわけじゃない。

わかってくれる、承認してくれる人が少ないんです。

 

でも、だからこそ、

私は“見えない成長”を言葉で視えるようにしてあげたいと思うんです。

 

■ファーストペンギンになれない人の気持ちが分かる

 

そして、もうひとつ。

農家の中には“成長”を求めるあまりに、

「誰もやってないことをやろう」とする人も多い。

 

つまり、“ファーストペンギン”ですね。

 

最初に海に飛び込む勇気ある存在。

確かにかっこいい。でも、危険もある。

 

私は常にそれを目指しました。人と違うことをやろう、

そうしたら認められる。そう思っていたのです。

 

しかし、地方や農村では、その一歩がとても目立ちます。

 

「山下さんちのドラ息子が、またなんかワケの分からんこと始めたばい」

「ほ~ら見てみなっせ、やっぱ失敗したじゃなかか〜」

 

そういう風土、あるんです。

 

だから「挑戦したいけど怖い」という人が山ほどいます。

 

私もそうでした。

本当は飛び込みたかったけど、笑われるのが怖かった。

でも、ある時から思ったんです。

 

「自分が飛び込まなきゃ、誰もこの景色を見られない」って。

だから、私は次々に飛び込みました。

 

■今、私が応援したい人

こうして、自分の過去を振り返ってみて思うのは、

私が本当に応援したいのは、かつての自分のような人なんです。

 

学びたかったけど、止まっていた

成長したいのに、自信がない人

飛び込みたいけど、周りの目が気になる人

本当は「もっとできる」と思っているのに、くすぶっている人

 

そういう人たちの火を、もう一度灯したい。

その火が、静かに、でも確実に燃え続けるように。

 

■ただ、ファーストペンギンになることがすべてではない

 

ただ、追記しておきたいのは何でも先に始めればいいってもんじゃない。

誰でもファーストペンギンになれるわけじゃないってことを。

 

「ファーストペンギンになれなくてもいい。新しい時代に飛び込めなくてもいい。」

 

でも、“今のぬるま湯に溺れたくはない”と願うなら、

 

いま自分にできることはある。

 

例えば

・先に行こうとする挑戦者を冷笑しないこと。

・もしその道が良いと思ったのであれば今を捨てて方向転換すること

 

そして、それを判断できるように“学び続けることです”

 

なぜなら未来は知識・教養で塗り替えられます。

そしてなにより「学び」は、誰にも奪えない武器になるからです。

 

だから今は、無理に飛び込まなくていい。

でも、心は閉じずに、耳は開いていてください。

学ぶことを許してください。

 

その、あなたの小さな“許可”が、未来を変えることにつながります。

 

■最後に

 

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私は今日も学びます。

農業界を明るく照らすために。

 

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