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ブログ 2024.11.06
地方を復活させるカギはよそ者の視点だった
こんにちは。全国で講演、セミナー研修など行っている
農業講演家の山下弘幸(やましたひろゆき)です。
農業歴35年。親元就農後、個人、法人の農業経営を経て
農業コンサルタントに転身し、
現在、新規農業者、若手農業者、企業農業参入支援などをしています。
具体的には、稼げる農業を実現する
”1歩先行く農業者”のオンラインコミュニティ
「農業ビジネススクール(農ビジ会)」を主催し
全国200名の農業者と毎月勉強会や情報交流を行っています。
また、定期的に更新しているyoutube(農テラスチャンネル)では
全国の農業者へ「農業経営・農業ビジネス」の最新情報をお届けしています。
先日4日、私の住む熊本県益城町で花火大会が開催されました。
2016年の震災以降、中止されていた花火大会が9年ぶりに復活したのです。
子供のころから毎年楽しみにしていた花火大会が熊本大地震からの
復興の証となったようで秋空に描かれた花火の絵音が心に沁みました。
さて、今回のテーマは「地方を復活させるカギはよそ者の視点だった」についてです。
結論を先に言うと
地方、農村が元気になるためには○○を取り合う必要があるのです。
さて、何を取り合えばいのでしょうか?
皆さんも考えながら読み進めてください。
突然ですが、「今、景気いいですか?」と聞かれたらどう答えますか?
いやー景気悪いよ~って答える方と、
今、めっちゃ景気いいですね。って答えが返ってくる
おそらく2パターンに分かれると思います。
つまり今の社会は2極化が進んでいるということだと思います。
例えば半導体関係は絶好調。建設業界も飲食も調子が良い業界です。
一方、製造業や輸入業はかなり辛抱しなければいけないようです。
では?農業は?どっちでしょうか?
実は農業も景気がいいのです。
いやいや、農業は景気悪いと思われがちですが、
実は野菜の平均単価は上がっているのです。
お米の価格が昨年から1.5倍になったのもご存じの通りです。
しかし、農業者も同様に2極化が進んでおり、
めちゃめちゃ儲かっている農家とジリ貧農家に
農業業界もきっちり分かれ始めているのです。
そして、この背景にあるのが都市部と地方の経済格差。
特に儲かっている農家がいない農村はどんどん高齢化が進み、人が減っています。
あくまで私の主観ですが、
特に昭和の時代「産地」として有名だった地域ほどこの傾向があるようです。
特徴として保守的な思考にとらわれ過ぎて新しいことに挑戦できない。
いわゆる昔の成功体験から抜け出せないことで時代遅れになっているのです。
本メルマガの読者が全国にいらっしゃるのであえて「地名」は伏せますが、
各地に講演など呼ばれて行くとその違いが如実に現れます。
結論を言えば地方が元気であるかどうかは「そこにいる人が元気かどうか」だと思います。
私もそうでしたが、農村にずーっと住んでいる人は
うちの地域には何もない、こんな田舎に人は来るはずないと鼻っから決めつけています。
このように自分の地域はアクセスも悪くて不便だし通信環境もよくない、有名な観光地があるわけでもないしどこを取っても不利で何もないって
あれが課題だ、これが課題とやたらと課題だけが噴出する。
これを明治大学の小田切教授は「課題地域」と名前を付けられました。
一方、うちの地域は個性的な景観で、星がきれいで、川にはカニがいる。
蛍やオタマジャクシがいるので素晴らしい。
むしろこの環境でテレワークとかできたら最高だな!
こういう地域を「価値地域」と名付けられました。
どちらも現実は同じだが
見ている視点といい方が違うだけです。
そんなことを言っても「うちの地域には何もない」。そういう方も多いかもしれません「。
私もそうでしたが、生まれ住んでいる地元の良さは地元に住み続けていては気づかないものです。
実は私も、地元を離れて外を見るようになってようやく気が付きました。
このように地元にいる人がちょっと視点を外に向ければ地元の良さが見えてきます。
ただ、残念ながら農業をやっているとそうそう現場を離れることはできません。
それどころかいつも同じメンバーの中で文化圏が出来上がってしまっているので
そう簡単に価値観やモノの見え方は変わらないのです。
そこで秘策となるのが「外部の人間を入れること」です。
私もよその地域に行けばよそ者です。よそ者にはその地域は新鮮で、何もかもが珍しかったり新しかったりするものです。
そう、「価値あるもの」に見えるのです。
このように「よそ者」はあなたの地域を
「課題地域」から「価値地域」に変えることができる唯一のチャンスなのです。
では、どうやってよそ者を呼び込めばいいのか?
それが、「地域おこし協力隊」の制度です
※地域おこし協力隊とは、過疎や高齢化の進行が著しい地方において、地域外の人材を積極的に受け入れ、地域協力活動を行ってもらい、その定住・定着を図ることで、地域での生活や地域社会貢献に意欲のある都市住民のニーズに応えながら、地域力の維持・強化を図っていくことを目的とした制度である。 (出典:ウィキペディア)
この地域おこし協力隊が今、自治体で「取り合い」になっているのです。
先日もある地域では地元のネーブルを使ったクラフトビールを起爆材として
法人化し、あらたな町おこしを仕掛けた人がいます。ここにも大きく貢献しているのは
その地域にやってきた「地域おこし協力隊」の方です。その方がこのビールは美味しい!
こんなのは他の地域にはない!って断言してくれたのです。地元民からすれば
たくさんあるネーブルがそんなに評価してもらえるなんて。当たり前にあるモノの価値は気づきにくいものなのです。地元には捨てるほどある農産物がその方には宝に見える。
この方は移住して3年、このまま定住することを決めているそうです。
では、あなたの地域ではどんなよそ者がどんな活躍できるのでしょうか?
協力隊が担えるポジションや、期待される役割は人手不足の解消ワーカーではありません。
よそ者の「視点」「価値観」「知恵」「アイデア」が重要なのです。
2014年に「地方創生」が政策としてスタートして10年が過ぎます。
地方創生交付、金観光振興とインバウンド推進、移住・定住促進などなど
あらゆる手段が試されてきましたがそれでもまだ活力を失いかけている農村は多いようです。
新首相も掲げている「地方創生」。
原住民にはない「視点」を持った「地域おこし協力隊」が
そのカギとなるのではないでしょうか
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