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市場価格低迷の時の対処法

2021.03.21 ブログ

こんにちは農業パーソナルトレーナの山下弘幸(やましたひろゆき)です。

今回の、農テラスブログのテーマは市場価格低迷の時の対処法についてです。

先日このようなご相談を受けましたのでお答えさせていただきます。

 

山下先生
トマトが熊本県で1200ヘクタール以上ハウスが有るらしく、供給過剰で5年前より1反当たり2割以上、
100万円以上手取が減りましたが、
キュウリをトマトと同じ収量採れるとしたら1反当たり170万円は手取が増えますが、
毎年単価が底無しに安くなるトマトで耐えた方がいいですか?
農業新聞では施設野菜で過去5年平均より2割安はトマトだけです。
近所のトマト部会の出荷手数料を引いた手取単価は150円、
部会平均反収13トンで部会員平均は200万円の振込です。
そこから農薬、肥料、重油、苗、パートさん代などが引かれ、
単価が高くなるまで待っていたら、
キュウリとの差額170万✕3反✕年数を取り損ないますが、
トマトは将来性有りますか?高くなるまで耐えた方がいいです?
アドバイスを頂ければ幸いです。

 

ご相談ありがとうございます。

 

結論を先に申し上げると

赤字が続くことが予測されるのであればトマト以外に移るべきです。

 

理由は

トマトの単価が来年以降単上がる、持ちなおすといった保障がないから。

 

ご存知の通り単価低迷の理由は「過剰生産」です。

いくらコロナ禍で外食需要が減ったとはいえ内食需要はその分増えているので

需要より供給量が増えていると思います。

 

そうなるとコロナが落ち着いたとてこの状況は変わらないと考えています。

ただ、これまで外食向けに生産していたトマトが市場に流れ込んだことも

市場単価低迷に拍車をかけたのもあるでしょう。市場動向の見極めはかなり

難しいのであくまで私の予測です。

私はスイカ農家から始めましたが平成6年にスイカを辞めました。

理由は単価の低迷です。

平成3年にバブル景気が終わり当時贈答用として飛ぶように売れていたスイカは

売れなくなりました。不景気になって高級なものが売れなくなったのです。

この時近所のスイカ農家は4つにわかれました。

 

  • 時代を察して1早く違う作目に鞍替えした農家
  • 時代を察していたが違う作目に挑戦できなかった農家
  • 時代を察することができずに現状を続けていった農家
  • 時代を察していたがあえて今の作目にこだわり続けた農家

 

1は少数派でした。周りから今から新しい作物に挑戦するなんてムリだよ。って言われながらも私たちはナスの産地に通い勉強しに行きました。

120名いる部会から飛び出した4名で新たにナス部会を作ったのです。

その後トマト部会に入ったもの、ニラ栽培を始めたもの、計12名ほどがスイカを辞めました。

 

2はそのままスイカを続けましたがその後皆離農しました。

3も同様に数年後離農していきました。

 

4は今でもスイカを作っています。そして今かなりの好成績を残しています

平成24年からの好景気によりスイカは贈答用として飛ぶように売れています。

 

その恩恵を受けている農家は20件ほどです。

 

産地を言われるところはどんどん変わっていきます。今スイカの産地は鳥取や北海道に変わりました

ミカンの産地も和歌山や三重だけではなくなりました。

お茶の産地も生産量では静岡を抜いて今では鹿児島です。

サツマイモの産地は大分県の甘太くんが伸びています。

 

今くまもとのトマト農家はどうしているのでしょう?

熊本のトマト農家も3つに分かれます

  • 契約栽培しているところ
  • 市場出荷しているところ
  • JA出荷のところ

 

1は絶好調です。量販小売りと契約しているところは相変わらず安定しています

また、モスバーガーと契約しているところも絶好調です

2と3はとても厳しい。中でも平成24年頃から設備投資をしているところは最悪です。

当時TPP交渉などの対策で補助金をもらって設備投資した農家は残りの自己負担分の償還に

苦しんでいます。補助金の性質上、作物チェンジできないなどの縛りも追い打ちをかけています。

平成10年から20年までに設備投資を終えているところは過去5年、とても利益を残しています。

なぜなら大きな償還がないからです。

また規模の大きなところ、生産技術の高いところもここ5年は良い成績を残しています。

理由はコストを下げることに成功しているからです。

 

同じトマトをやっている農家でも明日のおカネをどうしようという人もいれば

経営が順調、絶好調の農家もいるのです。

 

では2,3の人はどうするか?

また3つにわかれます

1トマトで出るマイナスを補うためにトマトを続けながら新たな作物を追加して

拡張していく。

 

今ある蓄えを使って新しい品目に投資するタイプです(攻撃型)

これは30代、40代農家に多いようです。

 

2農協からおカネを借りてでも存続の道を歩む。

本来は離農するのが正しいのですが、今更サラリーマンにはなれないって考える

どちらかといえば60代以上の方が多いようです

資産を担保にして農協に負債を抱えたまま生涯を終えるパターンです(我慢型)

※これだけはやめた方がいいですね。

 

3これまでの蓄えを崩しながら耐える

もともと農業はこれでなければいけません。

経営の神様であるパナソニックの創業者松下幸之助が貫いたダム式経営です。

事業は良い時も悪い時もあるだから良い時は蓄え悪い時に備える。

 

農業も単価の高い時に得た利益は使わずに市場相場が悪い時に備える(ダム式経営)

これが堅実型です。

 

私の知り合いのトマト農家は今2000万蓄えています。

しかし毎年200万赤字が出ると言ってました。だから10年はこれでしのぐと。

おそらくこの農家は10年後はまたおカネを蓄えることができるでしょう。

時代が1周してまためぐってくるからです。

 

私の地元のスイカ農家は今は絶好調です。苦しい時期を絶え

蓄えを放出してしのいできた人たちです。

今厳しいって言われているミカン農家やお茶農家も

良かった時代に蓄えたもので生き延びている農家も多いようです。

 

長くなりましたが、まとめると

私のようにフットワーク軽く次の作物にチャレンジしていくか、

ダムを作りおカネ貯めたり放出したしたりしていくかしかないのではないかと思っています。

 

次にチャレンジする資金やエネルギーがない。

ダムにおカネが溜まっていない。のであれば農業経営を続けることは厳しいかもしれません。

つまり、経営者向きではないということになります。

 

経営者に向いていないのであれば早く見切りをつけて

経営をしなくても良い給料受給者になった方が良いと思いっています。

 

ですから農協からおカネを借りて次に挑戦する・・・

これだけは避けてください。

 

これまで見てきた農家でこのパターンは破滅します。

だって、経営ができないタイプだからです。

 

結論。

今回キュウリの方がよさそうって思われるのであれば

是非チャレンジしてみてください。

 

ここでポイントですが

一気にトマトを辞めてきゅうりを始めるのではなく

トマトをやりながらキュウリをやるのです。

 

私もスイカからナスに、ナスからほうれん草に切り替えるときは

オーバーラップさせながら作チェンジしていきました。

 

 

だって、全部やめていきなり違う作に変えるって、

それはリスクが大きすぎでしょう。

 

でも、今の作物をやりながら次の新しい品目をやるには

かなりエネルギーがいりますよね。

かなりの覚悟もいります。

かなりストレスもかかります。

 

私はスイカからナス、ナスからほうれん草、ほうれん草からベビーリーフと

20年で3回作チェンジしました。

 

めちゃくちゃ大変でした(笑)

 

でも、だから生き残れたんだと思っています。

時代を見据えて時代に合わせていく。そしてダム式経営を続けながら

有事に備える。これをやるしかないと私は思っています。

 

 

私が農業を始めた30年前は地元には500名近い農家がいました。

私の周りはほとんどが農家でした。

しかし、

いまでは100名弱しか農業をやっていません。

 

農業を続けるって本当に難しいんです。

是非、未来に向けてチャレンジしてください。

 

ご相談ありがとうございました。

これからも農業を頑張りたい人を応援していきます。

 

 

山下弘幸(やましたひろゆき)プロフィール
https://drive.google.com/file/d/14fXAndWHIsvojJLG_lhzU9ET_l8jAibR/view?usp=sharing

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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