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ブログ 2020.08.31

農産物の価格はどうやって決めればいいの?

農産物の価格はどうやって決めればいいの?

先日高校の授業を受けたときの質問です

 

値段の決め方・・・意外と難しい。

 

学校の先生はどうやって教えているのだろう?

おそらく、需要と供給のバランスによって農産物の値段は変わるんだよ。

 

ってのが答えだろう。

 

26日の新聞にでていたが、

今年のサンマは高級マグロより高値らしい。

初値は高級クロマグロの2倍のキロ7~8千円。

1尾1500円ぐらいの価格だったとか

 

なんでも漁獲量がかなり少ないからである

需要に対して供給量が少なければ価格は上がる。

 

これが市場の原理原則である

 

さて、私たち農家はこの市場というオークションを経て

農産物の対価を受けてっている。

 

毎日行われる競り(オークション)で

自分が出荷した農産物が他の産地から出荷された農産物より

高く競り落とされることが

 

私たち農家の最大の願いだ。

 

しかし、この願いは叶わないことも多い。

 

自分の農産物が自慢できるくらいよくできたとき、

他の産地で出来た農産物を上回る規格品質であれば高値で競られるが、

他の産地で出来た農産物の方が自分の農産物の規格品質を上回っていれば

その農産物の方がより高い値段がつけられる

 

この、終わりのない競争を農家は生涯続けなければならない

 

自分が徹夜で勉強しても

隣のやつがもっと実のある勉強をしていればテストの結果は

実のある勉強をやってきた隣のやつが成績はいい。

 

周りがどれくらい勉強しているかわからないがとにかく

成績競争に勝つためにはもっと、もっとを目指して勉強しなければならない

 

しかし、受験の場合はある程度ゴールが見えている

受験に受かれるか否かがゴールであるため頑張りがいもあるものだ

 

しかし、農業は違う、頑張っても、他の産地の成績が良ければすぐに逆転してしまう

かなりシビアな世界なんです

 

そこで、

いまはこの競争社会から抜け出して

 

自分の農産物を市場(オークション)を介さずに直接青果業者に卸したり、

直売場に持ち込んで委託販売したり、ECサイトに出店してダイレクトに

取引をやったり、

更には自分でサイトを立ち上げたり、庭先に店舗を構えて直接販売をやったりと

かなり多様化しています。

 

そこで、問題となるのが

 

値段の決め方です。

 

農産物流通は市場流通がフツーだったため

直接自分で売るときに値段を決める習慣ができていないのです。

 

私も実家はスイカ農家でしたので

全量農協出荷でした。

 

出荷時期になると

私の両親たちは

昨日出荷したスイカが1玉いくらで売れたって話で一喜一憂していたのを覚えています。

子供の頃スイカの収穫を手伝っていた時に、たまたま通りすがりの方が

スイカを分けてほしいっいって我が家農園にやってこられました

 

本来は農協へ共販用なのでダメって断ったのですが

その方がどうしてもというので2玉譲ってやることにしました。

 

その方がおいくらでしょうか?って

尋ねられた時に

 

私の父は

 

かなり困惑していました。

 

農協に出荷するとその当時1玉当たり1500円です。しかし、農協の手数料などを引かれると実質手取りは1000円程度。

 

そこで父は2000円って言ったのです。

父にしてみればかなり盛った価格です。思い切った値段を出したつもりでした。

 

しかし、その方は2000円?でいいのですか?

 

驚いた顔をされていました。結果、2玉4千円で売ったのですが、

5千円からおつりを持ちわせていなかったたため

その方は5千円でいいですよって5千円置いて行かれたのです。

手取り1000円のスイカが2500円で売れたわけですから

父はご満悦です。

 

でも、後から知ったのですが、私たちのスイカはその後関西、関東に出荷され店頭で売られる時には1玉5千円になっていたのです

 

つまり、通りすがりのあの方は普通なら1玉5000円のスイカを2玉5千円で買っていかれたことになります。

 

モノの値段をつけるときに

そのものの価値よりも買う側の価値が重要になります。

 

サンマを1尾1500円で買う人がいれば

そのサンマは1500円の価値が生まれます

 

そのスイカを5000円で買う人いればそのスイカの価値は5000円

 

一方、どれだけ生産者側、農家側がその農産物を磨いても

その価値が買う相手に認められなければその努力は水の泡となってしまいます

 

サンマは品質が高かったから値段が高いのではなく

需要に対して水揚げ量が少なかったから

 

スイカはその人にとっては1玉5000円って思っていたのに

1玉2500円は安いって思ったから

 

結論

値段を決め方

  • 買う相手がいくらでほしいって思っているかを知る

その欲しいって思っている値段をつけること(値ごろ感)

ライバル他社、市場にでまわっている価格を参考にすること

 

  • 高く売りたいのなら

その値ごろ感より高い価格になっている理由(付加価値)を明確に伝えること

需要はあるが供給量が少ない時期に提供する

需要はあるが供給量の少ない商品を提供する

 

自分で値段を決める・・・・

 

実は結局は値段は相手が決めることなんです。

 

だから、お客様が欲しいってものを作るしかないんですね

お客様が欲しいって時期に作るしかないんですね

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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