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ブログ 2020.08.31
こだわりの農産物を高く買ってもらうためにやるべき2つのこと
こだわりの農産物を高く買ってもらうためにやるべき2つのこと
皆さんこんにちは
農業パーソナルトレーナーの山下弘幸(やましたひろゆき)です
さて、
先日、ある高校で講義をやってきたのですが、
講義が終わって高校生に質問を受けました
廃用経産牛をもっと高く売れるようにするにはどうすればいいでしょうか?
なるほど、かなりハードな質問ですね。
廃用経産牛ってのはお乳を出さなくなった乳牛のこと
つまり赤ちゃんを産めなくなった母牛のことです。
私は野菜農家なので知らなかったのですが、お乳を出さなくなった
母親牛は肉が固いとかの理由で安値でしか流通しないんだとか、
しかし、これまで手塩にかけて育ててきた牛ですし、
これまでたくさんのお乳を出したり、子牛を生んでくれた牛だから
何とか最後まで有効的に活用したい。
という願いがあっての質問だったようです。
野菜で例えると
A品は高値で取引されますが、B品、C品は安く買いたたかれます
まして規格外品などほとんど値が付きません。
野菜の場合は傷がついていたり、形がちょっと変形していたり、丸のカタチが規格基準を満たしていなかったりと
実際の味や食味には関係ないにもかかわらず安値でしか取り扱われないという現状があります。
当然私たち農家からすれば
同じ野菜なのに、ちょっとカタチが悪いからって、ちょっと見た目が悪いからって
正当な値段で買ってくれよ!って
言いたくなるのが普通です。
しかし、現実としては
店頭で見た目もキレイでサイズもそろって外観に傷のないもの、ヘタや葉っぱがしおれていないものと
見た目はちょっと曲がっていたりして、外観にも少し傷があったりする商品が
並んでいたりすれば
やっぱり、前者のきれいなものから売れていきます。
今、ある物産館をお手伝いさせていただいているのですが、モノが売れるとき
1、見た目 外観
2、鮮度
3、価格
4、生産者名
5、パッケージ
などがお求めになられるお客様の基準のようです。
当然ながら、いくら何でもヘタや葉っぱがしなびれているようでは
問題外です。
そのくらい、野菜の場合は見た目って需要なんですね
本来農家の立場から言わせていただくなら
そんなのおかしい!って言いたいのですが、残念ながらこれが世論です。
しかし、中には生産者さんが一生懸命に作ってくれた野菜だから
多少、形や見た目が悪くても買うよ!って方もたくさんいらっしゃるのも
事実です。
つまり、
私たち生産者がどうやってこの農産物を作ってきた
が
ちゃんと伝われば
お客様は買ってくださいます。
しかし、ここで気を付けていただきたいポイントは
そのように「生産者の気持ち」「生産側の意図」をくみ取ろうと
してくださる「買い手」とつながる必要がある
ということです。
フツーのスーパーに買い物に来られている方々は
一般的に野菜や農産物は新鮮で安いがよいはずです。
その方々に
ちょっと聞いてください!
私たちはこんな思いで一生懸命に作っているので
ちょっと高いですが買ってください!って
訴えたところで、そこのお店に来ている方は
スーパーのチラシを見て1円でも安いお店を選んで買い物をする方々なんです。
いや、決してその方々が悪いのではなく、
言いたいのは、
そのように価値観違う方にどれだけ訴えても
私たちの思いは伝わりにくいってことをお話したいのです。
世の中にはいろんな方がいらっしゃます。
中には値段なんか見らずにお買い物をする方もいらっしゃいますし
ランチに5000円でも安いわ~って方もいらっしゃます。
結局は生産者である農家が
自分たちの思いを乗せてそれなりの価格で売りたいと思うのであれば
その思いを伝えてくれる取引先
その思いを伝えさせてくれるお店
その思いを伝える場を提供してくれるECサイトなど
ただ単に売りたい、買ってほしいってって思いだけじゃなく
その価値を求めているお客様が集まる空間
その価値を求めているお客様とつながる世界へ
行く努力をしなければいけません
例えば道の駅などの直売場は
売り場に自分の農産物の特徴や食べ方提案、生産者の顔や生産情報など
掲示して直接お客様に訴求することができます。
自分で店頭に並べることができるのであれば
買いに来られているお客様と直接話をして伝えることだって可能です。
農産物を生産している私たち農家は毎日農場で当たり前に働いていますが
世の中のほとんどの人は農産物がどのように作られているのか
知りません。
どんなヒトが作っているのか知りません。
どのような喜びはどのような大変さがあるのかも知りません。
しかし、私たち農家も
一般の方が
農家のこと、農業のこと、野菜のことを「知らない」ってことを
知らないのです
だから、もっと農家のこと伝えて、
農業のことを伝えて
私たちが作った農産物のことを伝えることができれば
これまで知らなかったお客さんが
へー、そういうことだったんだ。
だったら、形は悪くてもこっちを買おうかしら・・・って
なってくれるのです。
今回の廃用経産牛も
肉質は固いけど、自分たちで作った手作りの餌を食べさせているし
毎日、検温したり、毎日体調管理をしたり、毎日ブラッシングしたりしているから
必ず肉質の柔らかいお肉になっています
だからミンチ用としてだけじゃなく食肉用で是非取り扱ってくださいって
メッセージを送り続けるんです。
その波長波動は必ず相手に響きます。
だから、今、販売方法に困っているヒトは
自分の農産物、自分の商品を売りたいって思っている方は
どんな人に食べてほしいかまずイメージしてください
できれば紙に書いてください
より詳しくです。
例えば35歳の女性で子供2人、5歳の女の子と2歳の男の子
ご主人は電気メーカーに勤めていて転勤族。今は大阪に赴任している
週末は子供と一緒に出掛けることができる公園。
夕食は高級ではないがおいしいお肉を安く食べることができるファミリー焼き肉店
そこで、子供にも安心して食べさせることができる国産牛を食べたいお母さんに
是非食べてもらいたい・・・
などなど・・・
次に食べてもらいたい人のイメージができたら
そのイメージに近いヒトを探すんです。友達や知り合いに同じようなヒトはいないか?って
もし、その人と話ができるようになったら
実際に食べてもらう
そして感想をもらうんです
そうすることであなたが売りたい農産物をあなたが作った農産物が欲しいって思う人が
だんだんつながっていきます。
ここでポイントになるのが
その人がどんな感想を言うか想像すること。
へー、もっと硬いって思っていたけれど、結構柔らかいじゃない!
ジューシーだし、国産だから○○産のお肉を買うよりお得かもね!
って風に。
商品を作る時には
作る段階からお客様のコメント、感想を先にイメージすることが重要です
これをブランディングっていうのですが
どんな人に買ってもらい、どんな人に食べてもらい
どんな感想をもらいたいのか?
このお客様をイメージして、イメージしてイメージし続けて
どうやったらそのお客様とつながることができるのか?
この努力こそが
自分の農産物、自分の商品を売りたいって思っている方が
最もやらなければいけないことなんです
残念ながら、
この努力が今の農業者に足りません。
そんなこと言ったってどうやってお客様をイメージすればいいんだ!
って
それはとにかく農産物を買てくれるヒトと付き合うことです
とにかく買ってくれるヒトの話を聞くことです
農家は農家とばかりつるんでいてはいけません。
農家は農家におカネはくれないのです
おカネを下さる消費者、仲卸業者、青果業者、精肉業者と付き合いましょう
どうしても
それができないのであれば
SNSでそのイメージした方に向けて
じゃじゃん情報を発信しましょう。
すると、どこかでその情報をキャッチしてくれるヒトが現れるはずです
とにかく、買ってくださる方をイメージする
その方になんて言ってほしいのかをイメージする
これが、
脳を使って脳作業をする脳家になるということです
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