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ブログ 2025.09.24
【教育関係者向け】やりたいことが見つからない若者に伝えたい一つの答え
農業,農村課題を経験と知恵でサポートする
農業戦略家の山下弘幸です。
さて、今回のテーマは
やりたいことが見つからない若者に伝えたい一つの答え
「自分が何に向いているのか分からない」
40年前の私自身も同じでした。
毎年、母校である農大で講義を行う機会を頂いています。
私の講義は農業を教えるというより「これからどう生きるか」に赴き置くようにしています。なぜなら、私が在学していた時未来が見えず、不安を抱えていたからです。
学生たちに講義をする中で多くの学生が抱えているのは
「自分が何に向いているのか分からない」という悩みです。
私が在学していたころ(今から40年ほど前)、農大は農業後継者を育成する
農家養成学校のような色合いでした。
当時は卒業生の7~8割が就農していた時代です。
しかし、今では8割以上が食品、農業関係の仕事に就くようになっています。
そのような中で講義を行うのですが、ついつい将来のことを考えて勉強しなさい。って
ことを言いそうになります。
私の子供たちより若い世代へ何を話せばいいのか・・・
やりたいことが見つからないなら「応援する人」になろう
私が受け持つ講演、セミナー、研修、講座の中でこの母校での講義が一番難しい。
そして何を話そうかと一番悩む講座です。
なぜなら、
18歳から20歳というのは、将来のことを考えろと言われてもピンと来ない時期です。
「やりたいことが決まっている人なんて一握り」
むしろ大半は、モヤモヤを抱えているのが普通だからです。
そこで、私が講義の中で必ず伝えるのがこの言葉です。
「やりたいことが見つからないなら、頑張っている人を応援する人になろう」
やりたいことがない=ダメではありません。
逆にチャンスです。
なぜなら、応援するという行為の中でこそ、自分の役割や強みが見えてくるからです。
応援することの価値
応援とは、ただ拍手することではありません。
仲間や周りの頑張っている人の挑戦を手伝うことです。
私もずーっと自分が何に向いているのかわかりませんでした。
親元で就農してからは親の夢を実現するためにがむしゃらに働きました。
ベンチャー企業に転職してからはその会社の理念、方針、社長が描くビジョンにほれ込み
その夢をかなえるためにがむしゃらに働きました。
そして、40歳近くなったころ、ようやく自分の得意、自分の強み、そして自分がやりたいことが見えてきました。
やりたいことが見つからない間はとにかく頑張る人、目標に向かって一生懸命になっている人を応援する。その中から自分の役割が生まれ、自分の道が見える瞬間が訪れます。
学生にとって「応援する」という姿勢そのものがキャリア教育になります。
誰かを応援しているうちに、気がつけば自分も応援される存在になっている。
これは私自身の実体験でもあります。
教える側にできること
では、私たち大人や教育者はどう関わればいいのでしょうか。
答えは「焦らせない」ことです。
私は人生を「72時間時計」に置き換えて考えるようにしています。
72時間時計とは、自分の年を3で割った数字があなたの今の人生時間です。
例えば
人生を「72時間時計」に例えると、20歳は朝6時。まだ一日の始まりで、準備段階です。
つまり、27歳が「出勤」だとすれば、その前の時間は失敗も遠回りも許される時期。
だから焦る必要はありません。
私は72時間時計で人生を考えれば、22歳から27歳まではいろいろと仕事を変えていい時期だと思っています。
この間に多くの経験を積んで、多くの失敗をすればいい。
その時期こそが「その後の人生」の糧になるからです。
読者の皆さんもちょっと振り返ってみてください。
社会に出てから27歳ぐらいまでの時期を。
まだ世の中が良く分かっていない、未来へ不安と期待が入り混じり、
色んな事をやらされ、失敗ばかりしていたあの頃を。
意味のある生き方とは
今の学生はある意味クレバーな生き方をしています。
コスパとタイパの良い選択を常にネットで検索して判断決断する世代です。
私たちオジサン世代にわかりやすいのが「結婚」に至るまでの出会です。
多くの人が出逢いのために「マッチングアプリ」を活用しています。
出来ることなら失敗したくない。
この心理を一番わかりやすい表しているのではないでしょうか。
なぜなら、
あらかじめ「相手がどんな人」かを知った上で「出会う」やり方だからです。
そういう価値観の世代は今、
どうせ生きるなら「意味のある生き方をしたい。」
そう願っているのです。
実は学生だけでなく、私たち大人も同じです。
失敗せず効率よく生きたいと思っています。
でも、意味のある生き方は、失敗の中からしか見えてきません。
そして、失敗は「挑戦」や「行動」からしか生まれません。
学生は心に葛藤を抱えています
自分の進む道がわからない、自由の憧れ、そして先の見えない不安です。
大人の私たちでさえ「意味のある生き方」って何かがわかっていなのに
まだ子供の学生に「意味のある生き方」って何かを教えるのって
かなり難しいことです。
ただ、自分の人生を振り返ってみれば、
意味のある生き方ができていると思います。
それは失敗を多く経験したからです。そして、
その第一歩が、「応援する人になる」ことだったような気がします。
おわりに
やりたいことが見つからない若者に、無理に「夢を描け」と言っても届きません。
けれど、「応援する人になりなさい」なら響くかもしれません。
応援から始まるキャリア教育。
それが、未来の農業を支える人材を育てるための一番シンプルで強い方法だと、私は信じています。
あなたの周りにも、頑張っている人がいるはずです。
その人を今日から応援してみませんか。
それが、未来の農業、そして未来の自分をつくる一歩になるのです。
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【お知らせ①】
10月の農ビジセミナーお知らせ
第62回 令和7年10月10日(金)19:00~
今回も農ビジ会のメンバーにご登壇いただきます
地域農業コンサルタント
株式会社 アグリード 代表取締役 栗田 直樹 氏にご登壇いただきます
以前西の軽井沢と呼ばれていた避暑地。今では人口が600人にまで減り続けている
広島県のとある町を復活させるプロジェクトについて熱く語っていただきます。
地域創生のカギとなるのは農業・食・そして人。
全国の地方が抱える過疎化問題。みんなで考えてみたいと思います。
たくさんのご参加お待ちしております(^^♪
【お知らせ②】
都会に住む実家のない人が増えています。そこで「おかえりただいまプロジェクト」を
始めました。
都会に暮らしで実家のない方と田舎で農業をやっている方のマッチングサイトです。
このプロジェクトの目的は
農村とつながりのある「関係人口」を増やすこと。つまり農家と都市部の人たちが友達になるプロジェクトです。
ご興味ある方はメールにてご連絡ください
詳しくはこちらをご覧ください
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