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ブログ 2025.01.22

農園のM&A時代突入!いくらで売れるかの基準とは?

こんにちは。全国で講演、セミナー研修など行っている

農業講演家の山下弘幸(やましたひろゆき)です。

農業歴35年。親元就農後、個人、法人の農業経営を経て

農業コンサルタントに転身し、

現在、新規農業者、若手農業者、企業農業参入支援などをしています。

具体的には、稼げる農業を実現する

”1歩先行く農業者”のオンラインコミュニティ

「農業ビジネススクール(農ビジ会)」を主催し

全国200名の農業者と毎月勉強会や情報交流を行っています。

また、定期的に更新しているyoutube(農テラスチャンネル)では

全国の農業者へ「農業経営・農業ビジネス」の最新情報をお届けしています。

 

さて、今回の山下弘幸農ビジコラムテーマは

「農園のM&A時代突入!いくらで売れるかの基準とは?」

についてです。

もし突然、あなたの農園に『買いたい』というオファーが来たら、

いくらで売れると思いますか?

 

「山下先生、我が家の農園、誰か買ってくれる人いませんか?」

最近、農園を売却したいという内容の相談がやたらと増えてきた。

 

その中で、特に多い質問が

「いくらぐらいで売れますか?」

「そもそも買ってくれる人っているんですか?」

 

結論は「買ってくれる企業はいます」

 

ただ、何でもかんでも売れるのか?というわけではありません。

価値があると評価されなければ買ってもらえません。

なぜなら、

農業とはいえ企業ですので「買う」か「買わない」かは

「企業価値」で査定されます。

 

企業価値とは一般的に「純資産」と「営業利益」。

 

純資産とは「今、会社にあるお金」

営業利益とは「毎年稼ぎ出している利益」のことです。

 

では具体的に農園がいくらで売れるのか見ていきましょう。

 

純資産が3000万円の場合→ 価値の基礎

たとえば純資産が3000万あれば自ずとその農園の企業価値は3000万になります。

 

営業利益が500万円 → 3年間で1500万円がプラス

更にその農園が毎年営業利益を500万出していれば

買い手である企業は3000万の価値プラス毎年500万の利益を得ることができるのです。

この場合は3000万+500万×3年という設定で計算しています。

※細かく言えば減価償却費も含まれますがこの回では割愛します

 

固定資産の変動 → +2000万円 または -2000万円

ただ、査定額を大きく変える可能性があるのが固定資産です。

例えば農地、納屋倉庫、設備や大型機械などです。

これら貸借対照表の上では6000万の価値があるとされていても価値で査定され

4000万と評価されればとたんに純資産は−2000万=1000万となります。

逆に、地価高騰などで8000万と査定されれば純資産は+2000万=5000万となるのです。

 

キャッシュ→回っているか否か

「山下さん実は借り入れがたくさんあるんです。」

農園を売りたい人の大半は借入返済から抜け出したい農家。

例えば借入が5000万。年間返済額が900万の場合

営業利益が500万では到底返済できません。

仮に減価償却費300万が計上されていたとして残りのキャッシュが800万でも

ずーっとマイナス100万なのです。

つまり、この状態をキャッシュが回らないといい、

たとえ純資産が3000万あったとしても経営健全化を図らない限り

その純資産は目減りし続けていくことになります。

つまり、買い手が会社を買収しても損すると感じるのです。

 

のれんの重要性

「山下さん、農業って財務諸表だけ評価しないでください。

農業は数値化できない価値もたくさんありますよね。」

 

そうなんです。

M&Aの場合は財務状況以外に、ブランド力や農園の取引先、ノウハウ、第三者認証などの「のれん」も評価額に影響を与えます。

ヒト 譲渡理由 人的課題・資金繰り・生産力
モノ 農地地力 物理性・化学性・生物性
栽培環境 地域・風土・立地(水はけ・日当・鳥獣害)
技術データ ノウハウ・スキル・履歴(記録データ)
カネ 取引先 卸先・顧客リスト・仕入れ先・情報ネットワーク
財務環境 純利益・営業権・時価査定・キャッシュフロー
価値 付随価値 第三社認証・受賞歴・他社評価
相乗効果 GXなど・関連事業リンク
信用 社会性 CSR、社会貢献・環境配慮・食に関心
情報 協力体制 地域行政との連携・譲渡後サポート

 

ですから

農園の総合的な魅力を伝えることもとても重要になるのです。

 

農業経営で目指すべき姿

中小零細企業のM&A(合併と買収)の件数は、年々増加し2024年上半期は過去最高を記録しました。主な要因は後継者不足。農業業界も全く同じです。

 

ただ、M&A出来る会社でも安く査定され、そのまま買い手がつかずに倒産していく中小企業件数も過去最高だそうです。

 

農業業界は経済社会で起きていることが少し遅れてやってきます。

ですから今のうちに対策を打つべきです。

 

具体的な対策とは・・・

「売れる農園を作ること」

 

売れる農園とは「純資産」が潤沢で、きちんと営業利益が出ていて、キャッシュが回っている農園のこと。

 

でもこれって、健全な経営だから「売る必要」ないですよね。

もしかしたら「売る」どころか

 

ちゃんと「後継者」も後を継いでくれるはずですよね。

 

ってことは、持続継続できる農業経営って

 

「売れる農園」を作ればいいってことなんです。

https://youtu.be/Ui4Q4bF__Rw

 

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