こんにちは。農業講演家の山下弘幸（やましたひろゆき）です。

農業歴34年の農業コンサルタントです。現在、講演、講座、研修、セミナーなどで

新規農業者、若手農業者企業農業参入などをサポートさせていただいていております。

また、

”稼げる農業を実現する半歩先行く農業者”のオンラインコミュニティ

農業ビジネス研究会（農ビジ会）を主宰しています。

さて、今回の、農テラスブログのテーマは

「リタイア農業のススメ」

確か、同じツアーでしたよね。

ええ、そうですが。

 

伊丹空港搭乗口にある５５１の豚まんを買うために列に並んでいる客に

おもむろに話しかけた。

 

熊本行の便欠航になったそうですよ。

ええ？本当ですか？

 

すぐに乗り換え便の手続きしてください。

ほかの方も1階のフロア―に降りてANAの窓口で受け付けされています。

 

伊丹⇒熊本の最終便が欠航になった。

しかし、同じツアー客は誰も気が付いていない。

 

私はメールで熊本行の欠航を知った。まだ欠航と決まったわけではないが

飛ぶかどうか未定だというメールが来た時は高い確率で欠航となる。

 

すぐにフロントへ行き乗り換えの手続きをした。

 

そこには今回のツアーの添乗員さんもいた。

他のツアー客には連絡取れましたか？

 

いやーそれが皆さん電話に出られないんですよ。

 

やばいですよね、このまま熊本便が欠航になれば

最終便だから帰れなくなりますよ。

 

多分、皆さんメールとかやっていないので

欠航になるって気が付いていないかもしれませんね。

 

今回のツアー参加者は30名ほど、私たち夫婦以外はほとんどが70歳代。

 

分かりました、私たちがツアー客を探してきます。

それから私と妻は手分けして伊丹空港内出発ロビーを走り回った。

 

今回のツアーに参加されているみなさんは「時間とお金」に余裕のある世代。

私たちは時間とお金に余裕はないが全国旅行支援が6月末までだということで

お得だという理由で初めてツアーに申し込んだ。

 

さすがにどのツアーも満席で、ほとんどがキャンセル待ち。

特に阪急交通社は75周年ということもあって人気のツアーが盛りだくさんである。

 

たまたまキャンセルが出たということで今回参加することができたのだが

はじめて参加したツアーで3つのことに驚かされた。

１この金額でこの内容？凄すぎない？

２客層のお行儀が良さ

３ツアーガイドのレベルが高さ

 

まずはこの金額でこの内容？凄すぎない？

全国旅行支援が適用期間中だったので2泊3日6食付きで

私が通常1泊の素泊まり出張のときと同じくらい値段で参加できた。

すぐにコストを計算するクセがあるので頭の中で電卓を叩く・・・

 

おいおい、まじか、この値段って利益度外視しているぞ！

大丈夫か？って心配になる。

 

2泊とも大浴場付Aランクホテル計6回の食事付（朝2・昼2・夕2）だと考えると

今回のツアーの価格がいかに破格値であるかがわかる。

さらに一人様4,000円分の地域クーポンまでついてくる（驚）

 

次に参加者がとてもお行儀が良い。

田舎育ちの私が行ったことがあるツアーといえば消防団の旅行か、農協青年部の旅行くらい。

ご想像の通りとてもお行儀が悪い(笑)

 

しかし、人生を長く生きてこられた先輩方はとにかく周りに配慮し、時間やルールを守り

迷惑をかけないように気を使われる方々ばかり。

 

団体行動が苦手な私たち夫婦がいつも時間ギリギリで

バスを待たせてしまう。

そしてツアーアテンドのバスガイドのレベルの高さ。

とにかくツアー中、耳障りにならないトーンでその地の歴史、地理、地形、成り立ち、くらし文化に方言、ゆかりのある人物ご土地グルメなどあらゆる角度からガイドしてくれる。

ベテランさんらしく年のころは60代後半。それでもカンペなしで流暢に話される

 

これだけお客さんを満足させることができる「プロ」の業を見せてもらった。

 

道中、私たち夫婦はツアーの参加者からよく話しかけられた。

「あなた達若いうちから旅行に行けていいねえ～」

 

確かに「旅行」は昔から贅沢な部類に入る

なぜなら3つの条件を満たさなければ「旅行」にはいけないからである

 

・お金

・時間

・健康

 

あ、これって人間が求めている3大欲求じゃないか！

お金があっても時間がない人は旅行へは行けない

時間があっても健康でなければ旅行へは行けない

健康であってもお金がなければ旅行へは行けない

 

これら3つが揃うのが退職してからの10年くらい

更に夫婦そろって参加するとなると更に条件は厳しくなる。

 

だからツアーに参加されている65歳から75歳くらいの方は

かなり恵まれている方々だ。

 

農業界もこの65歳~75歳の方々が現役で頑張っている。

わたしはこの世代の方には早く退いてほしいと思っている。

理由は2つ

ひとつは若手が伸びないから。

先輩方が居座っていると次の世代はやりにくい。だから道をあけてほしいのだ。

もう一つは

今回のツアーの様に一般的なシニアの方々はリタイア後、悠々自適に人生を謳歌している

だから、これまで頑張ってきた農業の先輩方にもリタイア後を謳歌して見せてほしいのだ。

 

そうすれば私たち後輩たちも

あー、頑張ればいずれ引退して遊んで暮らせるんだ！って

希望を持てるから。

 

じゃないと、いつまでたっても働かかなければいけないなら「農業はやりたいくない！」って

なっちゃうでしょう？

 

私は年を取っても長く働ける農業は「素敵」だなんて思わない。

早くに引退できて遊んで暮らせるリタイア農業の方がずーっと「素敵」だと思います。

 

伊丹空港出は「着々と最終便の出発時間が迫っていた」

 

確か、同じツアーでしたよね。

ええ、そうですが。

 

伊丹空港出発ロビーを走りまわり

次々と声をかけていく。

 

熊本行の便欠航になったそうですよ。

ええ？本当ですか？

 

すぐに乗り換え便の手続きしてください。

 

無事に全員の乗り換え手続きを終え予定時刻より20分遅れで熊本に着いた。

 

そして私たちはあることに気付き

ふたりで大きな声を上げた

 

あ！

 

５５１の豚まんを買うの忘れた！

 

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【次回の第35回農ビジセミナーのお知らせ】

第35回　令和5年7月  7日（金）19:00～

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株式会社キャルファーム神戸

代表取締役　大西 雅彦氏

栽培品目：

カラフルミニトマト・イチゴ・ピーナッツ・キクイモなど

元ＪＡ全国農協青年部組織協議会　会長を務めるなど

現在講演セミナーなど後進の育成に励んでおられます。

今回は

全国の農業を幅広く知る同氏に

「これまでの取り組みや今後の取り組み、どのような未来を描いているのか」などを

語っていただきます。

 

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