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ブログ 2021.04.29

コメvsイモ について考える

こんにちは脳を耕す農業講演家の山下弘幸(やましたひろゆき)です。

今回の、農テラスブログのテーマは「コメvsイモ」についてです

 

ここ数年、サツマイモがブームですね。

 

まさかこんな時代が来るとは・・・

 

私は農家の3代目、先々代は甘藷農家。

甘藷しかできない痩せた農地しか持たない貧乏農村で

でんぷん用の甘藷を細々と作っていた。

先々代である私の祖父は大正生まれ。先代は戦前生まれである。

 

だから甘藷は食糧であり、生きるための糧だった。

田んぼを持たない農家は貧乏だった。コメは国が買い上げるため

当時は米を作る農家は豊だった。

 

そういう時代において田んぼがない農家は、米は贅沢品だったので食べられず、

芋しか食べれなかった。だから我が家はかなり貧しかった。

 

子供の頃、おなかが空いたって言えば「芋を食え」と付加し芋を食べさせらた。

芋は日常食であり、我が家にはいつも甘藷が転がっていた。

 

 

親の世代農家は「米どころの農家」がうらやましいっていつも言っていた。

 

それから時代が大きく変わった。

甘藷は

「機械の進化」と「焼き芋の品種改良」が進み

『甘くておいしい!スイーツ』に生まれ変わったのです。

 

また、空前の焼き芋ブームも拍車をかけています。

これまで焼き芋といえば石焼き芋でしたが、遠赤外線を利用した「焼きいもオーブン」が開発され普及したことで、スーパーやコンビニなどでも販売されるようになりました。

 

焼き芋といえば移動販売というイメージでしたが、いつでも買える場面が増えて、焼き芋の消費拡大につながったというこみたいです。

 

さらに、焼き芋にはこれまで、「紅あずま」など、ホクホクとした食感の品種の芋が使用されていましたが、近年は「安納芋」や、「紅はるか」「シルクスイート」などの甘味が強く、独特のねっとりとした食感が特徴的な品種が登場してきたのも天然のスイーツとして、

幅広い世代で人気になっている理由です。

 

さらに現在では、焼き芋専門店も続々とできているし、「焼き芋クレープ」や「焼き芋のどら焼き」など進化を遂げた見た目もカワイイ「焼き芋スイーツ」は、流行に敏感な若い女性たちに大人気のようです。

 

若い女性たちの間で、甘みはあるけど、ヘルシーで栄養価も高い「焼き芋」は、ダイエットフードとしても人気!ということでブームを牽引するのは、やっぱり女性ですね。

 

この「焼き芋」ブームは、日本だけにとどまらず、実は、海外でも行列ができているほどだといいます。宮崎にある農業法人くしまアオイファームは甘藷の海外輸出シェアのトップ企業です。同社によれば国内では需要の少ないちいさい芋が人気らしい。パッケージデザインも需要の多いベトナムやシンガポール向けに合わせているので年々売上を伸ばしています。

 

実はこのサツマイモスイーツブームの前に

芋焼酎ブームもあったことで今では甘藷農家は農業界の中で

かなり優良な安定経営農業者になっています。

 

しかし、この甘藷に今とてつもない事件が起きています。

それは

 

『サツマイモ基腐病』

 

この現象は

平成 30 年から発生しており、現在九州地方で甚大な被害が発生してるようで、

鹿児島県では、サツマイモの栽培面積の約 5 割の圃場で発生し、生産量も約 3 割の減収が確認されています。現在、四国地方や静岡県など全国的に波及しているようです。

 

この病気が厄介なのがいろんなところから媒介して感染していくことと

圃場内に蔓延する場合は茎葉が繁茂する時期は、発病が進行しても

目に付きにくくことだということ。

 

つまり、感染が目に見えにくいってこと。

まるでコロナですね。

 

今私たちもロナ禍で自粛生活を余儀なくされていますが

甘藷農家は全く違う病原菌と戦っています。

 

 

私のところには青果業者、加工業者、商社などから

問い合わせがたくさん来ています。

 

山下さん。芋が足りない。どこか産地を紹介してください!

甘藷でビジネスをやっている商業者も大打撃です。

 

今、甘藷はめちゃくちゃ需要が高まっています。

もし、甘藷(紅はるか)を生産している農家の方がいらっしゃったらご一報ください

需要のあるタイミングの時は売り手市場になりますので今がチャンスです。

数年先を見据えて今しかできない戦略を立てましょう!

 

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40年前、玄関に無造作に転がっていた、誰も見向きもしなかった

サツマイモが

 

今ではください、くださいって言われる人気者になるなんて・・・

 

お米は糖質が気になるからって食べる人はどんどん減っていき、

サツマイモはヘルシーでおしゃれなスイーツとして人気になるなんて。

 

私にはこんな未来が来るなんて40年前は想像できませんでした。

 

 

山下弘幸(やましたひろゆき)プロフィール
https://drive.google.com/file/d/1Oa6FE0L4Ub6VyUMznSUZItocqbXEUtt6/view?usp=sharing

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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