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コラム 2020.01.04

2020年、大きく農業界が変わる3つの価値観

新年あけましておめでとうございます。
 

いよいよ大きく時代が変わる2020年になりました。

 
農業業界もかなり価値観が変わる年になりそうです。
 

農業業界の価値観は大きく3つ変わります。

 
1、生産性を上げる理由
2、生産を担う人
3、生産の目的
 

まずは「生産性を上げる理由」について

 
 
これまでは「農業者が生産収量をいかに多く上げるか」が
 
メインテーマでした。
 
なぜなら、戦後おなかをすかした国民を飢えから守る必要があったからです。
 
これにより、
より多くの収量を上げるために化学農薬、化学肥料、農業機械など技術が発展し、今では余るほどの生産量が確保できるようになりました。
 
これが1970年代に起きた第1次農業イノベーションです。
 
生産性の向上はこれからも「収量を上げるため」さらに技術は進みますが、
 
これまでと違うのは
 
「生産者」 です。
 
すべて「人」に頼っていた農業が、人の手を煩わせずに生産性を高めるかの時代へと変化していきます。
 
なぜなら、生産する「人」が激少するからです。
 
そこで救世主として注目されているのが
 
「スマート農業」です。
 
 
スマート農業とは
最新のテクノロジーを駆使してセンシング技術が発達し、
そのセンサーが集めたデータをクラウドに蓄積し、ブロックチェーンで管理してAIが判断決断し、ロボットが実行する農業のことです。
 
 
これは労力を最小限に抑え、生産を最大限に伸ばすとうい
経済効率を更に高めていく農業へ転換していくということです。
 
これにより、省力化から自動化へ時代へ進んでいきます。
更には無人化へと急速に展開していくことでしょう。
 
これによりアバウトな経営者は
 
合理的な計算に基づく経営者に経営権を奪われる可能性があります。
 
 
つまり、農業経営者は「どんぶり勘定」では生き残れなくなっていくのです。

 

そして2つ目は現場で働く「労力」です。

いくらテクノロジーが進化しても農作業現場の人がゼロになることはありません。
 
その作業現場で働く「人」は外国人技能実習性」にらざる得ません。
 
国産といわれる農産物は外国の人たちに支えらえる時代に
なるのです。
 

 

そして3つ目は「生産目的です」

 
農家が農産物を生産するときの優先順位は
 
天候、品種、作業性の良さ、作業段取りの都合など
 
で行われてきました。
 
しかし、今からは
 
むやみやたらに作付するのではなく、
 
求められている需要に対して供給をするため、
 
お客様(取引先)に合わせた生産
 
 
 
「マーケットイン思考」型農業が主流になります。
 
 
つまり、生産目的の優先順位が
 
「いいもの作る」から
 
 
「求められているから作る」に変わるのです。
 
厳しい言い方をすれば、
「やみくもに作る、好き勝手に種をまく時代」が
 
終わるのです。

 

3つをまとめると以下のようになります。

 
 
1、生産性を上げる理由
腹を満たす生産→合理的効率的生産
 
2、生産を担う人
農家→外国の技能実習生
 
3、生産の目的
自己都合→お客様に合わせる
 
 
 
このように2020年から「全く真逆の価値観」が
農業業界に浸透していくようです。
 

《農業農村社会が3つの価値観の変化に対応する方法》

 
しかし、農村社会、既存の農業界では
このような価値観はそう簡単には受け入れられないでしょう。
 
なぜならば、農業農村はあまりにも長い期間、
全く変わらない、同じ価値観だけで存続してきたからです。
 
 
特に、農業業界(農村社会)は
我が身、我が家、我が地域を第一に考える「藩思考」が主流です。
 
 
いまだに、国内を分割して「産地」もしくは「行政区」という視点で勝負しようとしています。
 
 
しかし、
経済界をつかさどる企業は「日本」という視点で事業を行うリーディングカンパニーがたくさん存在します。
 
中には「世界視点」で事業を展開しているグローバルカンパニーなどもたくさん存在しています。
 
 
そんな「我が地域優先の視点」が主流の業業界に
「日本、世界の視点」を持った企業が参入しています。
 
 
今の農業業界はこれらが入り乱れるカオス状態なんです。
 
つまり、
農村社会こそが中心と思っているこれまでの農業界と
 
もっと広い視点で農業を事業としてとらえている経済界では
 
見ている「先」が違います。
 
もちろんこれから伸びていくのは、
もっとも広い視点で農業を見ている企業、農業者です。
 
 
 
農業の担い手が「農家」から「企業や先駆的な農業者」に移り始める2020年、
 
この大きな時代の変わり目に困惑しているのが
農業関係機関です。
 
特に、農業を基幹産業としている地方自治体は
急速な時代の変化にどう対応しようかと対策に追われています。
 
各地講演セミナーでお伺いさせていただいていると
これらの課題が如実に感じ取ることができます。
 
よく、自治体の首長、もしくはその担当の方から
「これから農村社会が生き残るためにはどうすればよいのでしょか。」
 
って相談されることがあります。
 
 
 
そこでお答えするのが
 
「それは人づくりですね」
 
「日本という視点で農業を行える人材の育成が必要です」
 
これまで地方自治体は
我が家のファースト、地域ファーストの農家をこれまで地域のリーダー、農業者のリーダーと
 
してきましたが、
 
視野の狭い農家だけではこの時代の変わり目についていくのは難しいかもしれません。
 
ですから、これからは
日本農業を見据えた広い視点を持つリーダーを確保、育成しなければいけない時代に突入しました。
 
日本農業を見据えた視点を持つ農業者といっても
 
そんな大げさな話ではありません。
 
フツーの世の中の動きを知り、経済社会の中に農業はあるということを
 
知っていればよいのです。
 
農村社会があたかも中心のように思うのではなく、
 
世間一般的な社会の中に農村、農業があるということを
 
知っていればよいのです。
 
あなたが生きている農村社会は世の中のほんのちいさなごく一部でしか
 
ないことを知っていればよいのです。
 
 
つまり、井の中の蛙にならずに
世の中を知り、世の中の流れに対応できる人材の育成が
急務ですね。
 
そのためには
 
農家に関わる指導者、支援者が変わらなければいけないと思っています。
 
農業改革はある意味、「農業指導者改革」です。
 
世界大2位の農業大国オランダは
 
最初に農業普及員を民営化し、指導者改革から始めて
 
今日の農業大国の礎を気づきました。
 
日本にもこの価値観がそろそろ浸透してくることでしょう。
 
 
農業者育成の立場にあるものがこれからの農業を創るという視点です。
農業者指導、農業者支援する人たちが、
今の社会と農業社会のギャップに気が付かなければ
その地域が活性することはできません。
一般社会とのギャップに気が付けば
おのずと何が社会とずれているのかがわかります。
それがわかるとの何を指導すればよいのか
何を支援すればよいのかがわかると思います。
農テラスでは、講演、セミナー、スクール、メルマガ、動画を通じて
農家、農村社会に時代の流れや社会との乖離を
気づいてもらい、
自らが農業者として、生産者として
新しい時代のリーダーになってくれる人材を育成いたします。
詳しくはこちらをご覧ください
https://notera.co.jp/school/
 
2020年も 何卒、よろしくお願いいたします。
 
 

 

 

 

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