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ブログ 2026.07.13

上手な農家は売り込まずに、売れる仕組みを作る

「販売が苦手」な農家に伝えたいこと

「山下さん、販売のコツを教えてよ」

こう聞かれることが本当に多いです。

でも、その相談の裏には、こんな気持ちが隠れています。

「営業でしょ、売り込みでしょ。それが苦手なんだよ」

正直に言います。

営業と売り込みは、実は苦手でいいんです。 販売のコツ、つまり商売のコツは、売り込むことではありません。


販売を学ぶ=商売を学ぶこと

まず整理させてください。

「販売を学びたい」ということは、 「ビジネスを学びたい」ということです。

ここを分けて考えてしまう農家さんが、本当に多い。

「いや、俺は農家だよ。商売とは違う」

こう思っている限り、販売はうまくいきません。

自分で売るということは、もうビジネスであり、商売です。 商売を学ばなければ、販売にはつながりません。


商売のコツは「聞くこと」

商売のコツ、つまり営業のコツとは何か。

お客様に売り込むことではありません。 聞くことです。

ヒアリングです。

聞くべきことは2つ。

  • ニーズ(困っていること)

  • ウォンツ(欲しいもの)

「どんなことでお困りですか」 「どんなことが必要ですか」

これを聞いて、その困りごとに応える。 それが商売です。

とんかつ屋さんで考えてみる

お腹が空いているときに、とんかつ屋さんに行く。

「とんかつ定食お願いします」 「お待たせしました」 「ありがとうね」

1000円を置いて帰る。これが商売です。

一方で、お腹がいっぱいの人に、 「いや、俺の作ったとんかつ美味しいから食べて」

これは押し売りです。

農業界では、この押し売りが起きがちです。

相場が下がっているときほど、 「いや、俺のは美味しいから」とガンガン作って売ろうとする。

でも実際は、市場全体がお腹いっぱいの状態です。 そこに無理やり食べさせようとしている状態なのです。


近所の定食屋さんが潰れない理由

有名でも、大したブランドでもない、近所の定食屋さん。

お腹が空いたときに行くと、 「ちょっとおばちゃん、とんかつちょうだい」 「お待たせ」

このスピード感と、お腹が空いているタイミング。

ミシュランのフルコースより、この一杯が美味しく感じる。

ニーズ(お腹が空いている)に、 きちんと対応しているから売れる。

だから、近所の定食屋さんは潰れないのです。


農業はブルーオーシャンである

ここまでの話を、農業に当てはめてみます。

「30ケースお願いします」と言われても、 天候不良で予定通りに出せないことがある。

農産物は工業製品のように、思うようにコントロールできません。

お客様のニーズやウォンツに合わせようとするのは、 農業においては本当に難しいことです。

でも、ニーズは確実にあります。

食品業界、卸業界という人たちは、 「あなたの技術」を当てにして、 安定的に食べ物を確保したいと考えています。

自分たちの都合、自分たちのニーズに応えてくれる農家を、 ずっと探しているのです。

つまり、ここはブルーオーシャンです。

「農家だから」で片づけない

ところが多くの農家さんは、

「俺は農家だから、商売とかわからない」

と言って、販売というものに嫌悪感を持ち、 やろうとしません。

だからこそ、農産物は常に市場流通に流され、 「安かった」「これじゃ生活できない」という状況に陥りがちです。

商売から逃げるほど、価格決定権を失っていきます。


まとめ

販売のコツは、売り込むことではありません。

  • お客様のニーズとウォンツを聞くこと

  • その困りごとに応えること

  • 農業界には、あなたを必要としている業界がある

「農家だから商売は関係ない」ではなく、 「商売を学ぶ農家」になることが、 これからの時代を生き抜くカギになります。

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