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ブログ 2021.05.09
日本の農業は嫁が支えている
こんにちは脳を耕す農業講演家の山下弘幸(やましたひろゆき)です。
今回の、農テラスブログのテーマは
日本の農業は嫁が支えているについてです
農業経営がうまくいっている農家の多くは「嫁」がすごい。
あえてここでは「嫁」という言葉をつかわせてもらいますが、
本来私は「嫁」という言葉は嫌いです。
なぜなら「嫁」という言葉は「○○家の」というニュアンスが強いからです
別に私の妻は山下家に嫁に来たわけではなく、私と結婚したのだから。
とはいえ未だに「だれだれさんちの嫁は・・・」などと使われる機会が多いので
今回はあえて「嫁」といいます。
さて、我が家の「嫁」の代表は私の母でした。
私の母は働き者で朝早く起きて私たちの朝ごはん作って、お弁当作って、
洗濯して掃除して、炊事してそれから圃場へ出て農作業をします。
我が家はお昼ごはんも一旦自宅に帰ってから食べる習慣があったので昼帰ったら
自分たちの昼ご飯を準備して、そしてそれを片付けたらまたすぐに圃場へ出て農作業をします。
夜帰ってからは夕飯の支度をして私たち家族にご飯を食べさせ後片付けをして、
洗濯ものを取り込んで洗濯をたたみ、お風呂を掃除してお風呂を沸かし家族全員風呂に入れさせ、
最後にお風呂に入ります。
そしてまた誰よりも先に起きて朝ごはんの準備をします。
父はというと
朝起きてきてごはんを食べ、新聞を読みます。
母が炊事洗濯を終えること一緒に圃場に出ます。
昼は一緒に自宅に帰り母が作った昼ご飯を食べ、母が後片付けをしている間昼寝します。
そして母が炊事を済ませると一緒に圃場に行きます。
農作業が終わると一緒に帰ってきてお風呂の準備をして先に風呂に入り、
母が夕食の準備をしている間は晩酌をします。夕ご飯を食べたらtvを見ます。
隣で洗濯をたたんでいる母がいても手伝いません。
父が台所に立った姿は見たコトがありません。
もちろん風呂掃除も洗濯も家事というモノをやっている姿を見たコトはありません。
しかしこれは父が悪いのではありません。
そういうルールだったのです。
今の若い世代の夫婦からは想像できないかもしれませんが、
当時は「男子厨房に立たず」というのがフツーだったのです。
ですから、我が家だけでなく周りの農家もすべてそうでした。
おかげで私も子供のころから家事は一切やったことがありませんでした
やらせてもらえなかったのです。
だれから?
大正生まれの祖父からです。
大正生まれの祖父もまた家事は一切やってきていません。
やらせてもらえなかったのです。
誰から?明治生まれの祖父からです
この「農家の嫁はこうあるべき理論」がやがて
日本の農家の嫁不足に発展します。
しかし、現在「農家の嫁不足」という言葉はあまり聞かなくなりました。
ようやく「農家の嫁はこうあるべき理論」が変わったのです。
冒頭でお話したように農家の嫁ではなく私の「妻」私の「パートナー」になりました
また、「農家に嫁いだから農業をやらなくてはいけない」から
「女性の方から一緒に農業しよう!」っていうパターンもたくさんあります。
一緒に農業をやりたgirlがたくさんいますし、
ご主人は農業をやって、妻は別の仕事をしている。ってパターンもあります。
もちろんのその逆で奥さんが農業をやって、ご主人が別の仕事をやっているパターンも多いです。
そして男子も家事を一緒にやるのがフツーになりましたよね。
それどころか、子育ても同様に育メンがかっこいい時代になりましたよね。
私は時代の端境期に居ましたので両方とも経験しています。
だから、
今どき男だからとか女だからとかジェンダー平等を軽視するような
価値観を持っていると時代に置いて行かれることも知っています。
そんなことをやっていると、どこぞの元首相のように失言で
社会からバッシングされかねません。
実は農村社会でこの「嫁」の立ち位置を上手に今風に変えることが
できれば農業、農村はもっと元気になるのかもしれません。
でも、農村社会は超高齢化しているので、未だ昔ながらの価値観が
蔓延っているから無理かな・・・・
ということで、今日は母の日です。
我慢強い母が我が家の家業である農業を支えてきてくれました。本当に心から感謝です。
地域の価値観を変えるのは難しかもしれませんが、
日本農業をさえてきたのは嫁のチカラだと思っています。
自分にできることは自分の母に感謝すること。
皆さんも今日は自分のお母さんに精一杯感謝しましょう!
山下弘幸(やましたひろゆき)プロフィール
https://drive.google.com/file/d/1Oa6FE0L4Ub6VyUMznSUZItocqbXEUtt6/view?usp=sharing
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