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ブログ 2021.03.29
脳を耕せ!農ビジセミナー「メール講座」第85号
いつもご覧いただきありがとうございます。
農業パーソナルトレーナーの山下弘幸(やましたひろゆき)です。
いつもご覧いただいています皆様に心より感謝申し上げます
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今回は、「トマトが売れないって悩む農家、トマトが足りないって嘆く業者」について
お話します。
本日の内容
【こだわりが売れる】
【生産者を伝えると売れる】
【マーケット飽和状態へ】
【トマトは特別扱いだった】
【景気に救われていた】
【新たな時代に入った】
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【はじめに】
私は平成7年から経営をはじめ、その頃農協の出荷部会を離れ自分で
野菜を売り始めました。
今回はこれらの経験からこれからのマーケットがどう動くのか予測してみました。
結論を先に言うと売れない売れないって言っている農家は
マーケット動向を読み切れていないと思います。
農家がこれから販売を強化するには今、野菜が足りない!ってマーケットに
供給すれば儲かります。
私はこれまでマーケットの需要を察知し、その需要に応えてきました。
そこで今回はどのようにしてマーケットに応えてきたのか?
そして今、農家を求めているマーケットはどこにあるのか?などについて
お話したと思います。
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【こだわりが売れる】
山下さん。なんかこだわりはないんですか?
私がナスを生産していたころ、
スーパーマーケットに卸している青果御者さんからの要望だった。
うちのこだわりは堆肥にこだわっています。
温度管理にこだわっています。
栽培方法にこだわっています。
こういえば売れた。
今から25年も前の平成7年頃の話である
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【生産者を伝えると売れる】
次に山下さん、もうこだわりでなく、
減農薬とか、有機栽培とか安心安全って言えませんかね?
そこで減農薬栽培を始めて提供した。そしたら売れた。
平成10年頃の話である
次に、山下さん、最近減農薬とかルールが決まって勝手に言えないらしいんですよ
なんかほかの店と違うアピール方法は何かないですか?
じゃ、商品陳列するところに顔写真を付けて私がつくりましたって
アピールしましょうか?そうしたら飛ぶように売れた
平成12年頃です
次に山下さん、生産者の顔出し野菜って皆がマネし始めちゃって・・・
次は、生産履歴がありますってアピールしないと消費者が買ってくれないんですよ。
すぐに対応した。するとめちゃくちや売れた。
平成17年頃です
このころインターネット上で野菜を売りたいって人と出会った。
新しものが好きな私はすぐに飛びついた。
サイトをつくり、ネット上に地元でしか取れない伝統野菜を「肥後の赤茄子」と名前を付けて物語を書き、おいしそうな写真を掲載した。
この時、ナス1本300円で売った。
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【マーケット飽和状態へ】
平成20年頃になると
これらはすべて当たり前になり、スーパーマーケットは飽和状態になった。
このころまでスーパーマーケットは出店ラッシュで
次々に店舗をオープンした。
時同じくコンビニも次々に店舗を増やし、平成24年頃にはピークに達した。
つまり、このころまでは新しいお店ができれば商品陳列棚ができるので
農家が作る農産物が入り込む余地があったのだ。このころまでに
ところがスーパーもコンビニも店舗が飽和状態になると
次にバラエティに富んだ店づくりを始めた店内のコンセプトを明確にし、子供や主婦層に受ける店内づくりを目指した。
その頃バイヤーからはパッケージこだわるように言われた。中身より見た目を重視してほしいと。パッケージこだわった。そしたら売れた。しかしスーパーマーケットとのやり取りはこのころで終わった。
私と同様に、このころまでにスーパーマーケットと契約栽培していた農家は助かった。
なぜなら、スーパーマーケットの棚はすでに埋まったと感じていた。
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【トマトは特別扱いだった】
しかし、その頃まだ勢いがあったのがトマトである。
私はそれを確かめるためにある人を訪ねた。
トマトの種類が豊富なお店に人は集まる。そう教えてくれたのは東京シティ青果のバイヤーだ。
当時過当競争だったスーパーマーケットが一番力を入れているのはトマト。
なんでも、陳列棚にトマトの種類を24種以上置いてあるお店は強いとのことだった。
確認するために都内のスーパーをくまなく回った。
するとお客様が多いお店は確かに24種以上のトマトが陳列されていた。
多いところでは36種のトマトが店内を彩っていた。
客の少ない店舗はトマトの陳列数が少なかった。なるほど。確かにそうだ。
それから東京へ行くたびに都内のマーケットくまなく見て回った。
しかし、これもすぐに消費者に飽きられた
さらに、
平成28年頃にはスーパーマーケットを脅かす存在が現れた。
それがドラックストアだ。
ただでさえドラックストアは利益率が高い。だから商圏人口1万人に1店舗という
小売業界では異例のスピードで店舗展開を果たし、生鮮野菜や冷食など食品を扱い始めたのだ。さらに安売りでこれまでのスーパーマーケットの客はドラックストアに流れ始めた
スーパーマーケットはついに飽和状態に陥った
結果、勝ち進んでいったのは資本力の高いイオングループとセブン&アイ&HDの2大巨頭。
それにイズミ、ライフ、バローと続く。
しかし、このスーパーマーケットの飽和状態で生鮮品も飽和状態であるということが
見えなくなった。それがアベノミクスによる好景気だ。
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【景気に救われていた】
平成24年からの好景気に野菜の価格は支えられていた。ということ気づいている農家は少ない。実は平成29年までの5年間世の中も農業も好景気だったのだ。
いやー景気が良いなんて思えないって方もいらっしゃるかもしれませんが、
景気というのは悪くなってから、過去を振り返っって
あの時は良かったって振り返るものです。
景気が良い時にはそれが当たり前って思っちゃいますからね。
さらに、コロナ禍が追い風となった。中食35%増。まさかまさかのスーパーマーケットは
史上最高に売上を上げた。
平成7年から24年までにこれらのところ契約してた農家は絶好調だったはずだ。
特に大手スーパーと契約しているところは笑いが止まらなかっただろう。
今年のトマトは価格が低迷している。市場出荷、JA出荷の農家は苦境に立たせれている。
契約栽培のトマト農家は胸をなでおしている。明暗が分かれた。
しかし、ほっとしている農家も安堵はできない
小売業はまたまた境地おいこまれているからです。
それは、
E-コマースの躍進である。
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【新たな時代に入った】
E-コマースとはネット上での電子取引のことを言いいます。
言わるネット販売ってやつです。
Amazon、楽天、オイシックス、食べチョク、ポケマル。
これから消費者はネットですべて買います。
地方にいるとわかりにくいかもしれませんが、今ウーバーイーツとか
出前館などなんでも運んでくれる時代です。
重たい野菜をスーパーに買いに行くなんてことはしなくなります。
今、スーパーマーケットは飽和状態です。
すでに取引農家は決まっています。今からこれらと契約しようとしても
厳しすぎます。そして契約している農家もこれから厳しくなります。
なぜならスーパーに買い物に行かなくなるから。
ではこれからはどこと組めばいいのか。
それは農産物を今集めている業者と組むのです。
農産物が欲しくてほしくてたまらない業者。
それは・・・・
ECサイトです。
これに気付いている人はこれから勝てます。
イオンは日本で最大級の小売業になりました。
しかし、巨大な船は方向転換に時間がかかります。
実はEC販売が弱いのです。
これから全く新しい流通が始まります。マーケットの動向を見れば
農家は何をすべきかがわかります。
それを見ようとしないで
相変わらずいいモノ作れば売れるとか、こだわりだとか
差別化だとか、これまでやってきたことをまだ言い続けている人がいます。
それは過去のコトで今では当たり前のコトです。
大事なのはこれからどうなるかだと思います。
過去こうだったからでなく、これからこうなるから。に合わせた農業を
やるべきだと私はそう思います。
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【まとめ】
最後まで読んでいただきありがとうございました。
これからはネット販売にどれだけチカラを入れることができるか。
こう言い続けてもやらない人はやらないでしょう。
私が25年前イオンと契約栽培を始めたころ、まだイオンはジャスコという名前でした。
その頃、農協の出荷部会を離れて自分で売るなんてかなり変わっていると評されました。
しかし、今農業業界で活躍されているのはすべてそれら
新しいことに挑戦した人です。
そしてあれから30年が経ちまた新たな時代が始まります。
私は新しいことにチャレンジする人が好きです。
もし、新たなチャレンジをしようとされる方いらっしゃるならご連絡ください
応援します。
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