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コラム 2020.12.09
営農から経営を目指す農家に必要な知識③
皆さんこんにちは農業パーソナルトレーナの山下弘幸です。
今回の、農テラスコラムのテーマは
営農から経営を目指す農家に必要な知識③
経営とは利益の追求です。
その利益を追求するために5つの経営資源を使います
これから【5つの経営資源】ヒト・モノ・カネ・情報・時間について
ひとつづつ解説していきます
今回は「カネ」について
私の祖父の頃の農業はおカネもたいして入ってこなかったけれど
経費も掛かっていなかったのでそれなりに豊でした
種は自家採取して、稲わらを積んで、家畜の糞尿を混ぜて発酵させてたい肥を作り
マルチの代わりに稲わらを敷き詰め収穫物には薦(こも)をかぶせて保存したり
天日干しして日持ちさせていた
種代、肥料代、冷蔵庫代、乾燥機代がいらなかった
更には馬牛にスキを引かせ田畑を耕し馬車で移動していたから
トラクターもトラックもなかったのです
そんな大昔の話をされても困るかもしれませんが
私が生まれる寸前までその農業がリアルだったのです。
しかし、高度経済成長へと時代が変化して
どんどん合理的な農業が普及するとともに
おカネのかかる農業へと進化していきました
今や、野菜を作るにも、お米を作るにも
元手(おカネ)がなければ作れない・・・
そういう農業しかできなくなりました。
営農では生産したモノがたくさんあればあるほど売れる時代の
考え方です
経費が掛かってもその分たくさんできればおカネも入ってくる
しかし、経営ではたくさんできても
利益が残らなければ意味がありません
どれくらいつくって、それがいくらになるのか予測して
売り上げから必要経費を引いたの頃が農業所得となるため
売り上げ予測と経費算出が不可欠になります。
にもかかわらず、売り上げ予測が甘い・・・
今年の秋冬のように価格暴落に備えて経費を下げることなく
また今年も昨年同様にとれるであろうと楽観的な予測を立て
昨年同様の経費をかける。
結果、市場価格が暴落すれば利益を圧迫して
経営を圧迫する
言われてみれば当たり前のことなのに
痛みを伴わないとそれが実践できない
挙句の果てには国からの補助によりその場をしのいでくれたりもする
他の産業から見れば農業は甘えているとか恵まれすぎているとか
ねたまれるのも当然である
しかし、農業側にも言い分がある
生産した農産物の値段は自分たちでは決められない
市場に出荷すれば需給バランスで乱高下し、
相対取引を始めたところで末端消費者に受け入れらる価格でなければ
流通は活発にならない
結局のところ農産物は高く売れないということになる
営農から経営を目指す農家に必要な知識③おカネ編では
農産物は高く売れない
農産物を高く売ろとしない
ということである
夢のない話かもしれないが
世の中の経営者、特に製造業を見てみると
元受先からの無理難題にこたえている
我々農家も材料供給の立場からすれば
下請けである
であれば元受に応じるのが当然である
それが嫌なら
元受になるしかない
そうすればもっと川上のほうでおカネを受け取ることが可能となるであろう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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