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ブログ 2020.07.14

脳を耕せ!農ビジセミナー「メール講座」第11号

今日は農産物の価格について

 

脳を耕せ!農ビジセミナー「メール講座」
いつもご覧いただきありがとうございます。
農業パーソナルトレーナーの山下弘幸(やましたひろゆき)です。

 

2019.10.25

まずもって先の台風19号で被災されました皆様にお見舞い申し上げます。

今日は農産物の価格について。

この「農産物の価格」に大変なことが起きているんです。
今回の災害後の農産物の価格変動はこれから私たち農業者に大きな影響を与えます。

今回は農業者ならず、農業ビジネスに関わる方々には是非考えていただきたい内容です。
最後までお読みいただければありがたいです。

皆さんご存知の通り、農産物の価格は上がったり、下がったりと変動します
これは需要(欲しい人)と供給(流通)量で決まります。

欲しい人が多くて流通する量が少なければその農産物の価格は上がりますよね。
逆い欲しい人が少なくて流通する量が多ければその農産物の価格は下がりますよね。

これって当たり前に思うかもしれませんが、
これからは当たり前ではなくなるかもしれないんです。

農産物を出荷されている方は農協共販の方や市場出荷の方、相対取引先と契約していたり、
直販所に委託販売してもらったり、ネット通販でダイレクトでお客様とやり取りしたりと
ここ最近では販売方法も多様化してきました。

この中でも特に流通量を多く占めているのが「外食、中食産業用」です。

例えば
外食チェーン店や総菜、弁当、給食。その他冷凍食品やカット野菜など

これらは世の中が便利になればなるほど伸びる業界で、農産物の莫大な流通を支える
「食品業界」って呼ばれているところです。

これら食品業界は今や80兆円を上回る業界になっており、アジア圏内で300兆ともいわれて
います。

日本の高度経済成長をけん引した国内最大の製造業界でも100兆程度ですから食品業界が
どれだけ大きいかお分かり頂けると思います。

その食品業界で何が起こっているのか?が今回の話のポイントなんですが、
結論を言うと

食品業界内の競争が激化しているんです。

早い話が、胃袋の取り合いです。

急速に減っている胃袋を取り合っているんです。

ご存知の通り日本国内は高齢化と人口減が更に深刻化しますよね。
となると食べる量は減っていきます。

つまり、
食品業界はこの限られた胃袋を自分の商品で満たすためにあらゆる努力をしているのです。

しかし、この食品業界は大きな問題があるのです。
それは
元となる材料(原料)の仕入れです。

食品業界は言わずと知れた「材料(原料)」ががなければ競争に勝てないのです。

そこで競って産地(農家)と契約し安定的に国内の胃袋のシェアを奪おうと必死に
なっているんです。

これが2013年あたりから急激に契約栽培を始めた産地(農家)が増えた背景です。

これにより、まず価格の乱高下がかなり減ったことはご存知でしょうか?

食品業界はスーパーマーケットの小売り量販店とは異なり
末端価格があらかじめ決まっています。と同様に必要な材料の量も決まっています。

これまで卸売市場で調達していた食品産業関連業者が卸売り市場の競りで
農産物を仕入れるのではなく、
直接産地と仕入れ価格を決めて調達し始めたので
卸売り市場での流通が減り、これまでより市場価格が乱高下することがなくなったのです。

しかし、2016年非常事態他起きたのです。

2016年の冬は異常な冬となりました。

これは皆さんの記憶に新しいと思いますが、
9月に訪れた台風の影響と10月の長雨による日照不足でレタス、キャベツ、白菜などの
葉物野菜がすべて作付けできなかったのです。
10月から上がり始めた野菜の値段はどんどん上昇し、12月には寒波がやってきた影響もあり、
店頭価格でレタスは1玉800円、キャベツは1⁻/4カットで200円など異常なまでに野菜の
値段が高騰したのです。

この年、明暗が分かれました。

モノができた産地は潤い、出来なかった産地は悲鳴を上げるというように。
ですから、
関東より割と順調に生育した九州の産地(生産者)はかなり潤ったかもしれません。

しかし、次の年から悲惨な事態に陥いりました。

それは次の年から農産物の価格が安値でずっと推移したのです。
2017年も割と暖冬傾向、そして2018年冬も同様に大きな災害で野菜の値段が高騰し続ける
という事態はなくなったのです。

それどころか
逆に価格低迷で悲劇を生むトマトの産地が現れるなど
一転して農産物が高く売れる神話はなくなったのです。

さて、この背景にはいったい何が起きているのでしょうか?

それは「野菜の輸入」です。

食品業界は材料が突如として手に入らなくなった2016年冬にさんざんな目に合いました。
いくら、農家や産地と契約していても、その産地が台風や、寒波にやられてしまい供給量が
予定の半分以下になってしまったのです。

そうなると会社はほぼ壊滅状態。
だって、材料がなければ加工ができない。なぜなら食品業界は材料頼みの産業なのですから。

国内の農家と契約したところで万一災害があれば一発で会社は倒産する可能性が出てきます。そんなリスクを回避するには国外の産地と契約をするしかない。

もし、私が食品業界の会社の社長なら私も同様の判断するでしょう。

激化する競争に勝つこと胃袋シェア争いに勝つこと以前に会社がつぶれてしまっては元も
子もありません

食品業界は
2017年冬は2016年に痛い目に合っているから早くから国外産地からの仕入れを決めていた。
万一国内で災害が起きても国外産でリカバーできるようにと。

しかし、結果は暖冬豊作。大きな災害もなく農産物は豊作に見舞われた。
ただでさえ豊作になれば農産物の価格は低迷するのに、国外からの輸入も約束通りに仕入れ
なければならない。

産地表示義務のない
外食チェーン店や総菜、弁当、給食。その他冷凍食品などは国外産。表示義務のある
カット野菜などは国産と分けて仕入れるがどう考えても需要より供給量が多いので
農産物の価格は暴落します。

2018年もまだ寒波がやってくるのではって食品業界も疑心暗鬼になって
国外産の仕入れを計画に入れていた。
結果、暖冬により大きな仕入れ機会ロスは出なかった。が国外産の野菜はフツーに
仕入れられた。

そして今年2019年冬。

先の台風15号と19号で千葉、長野、茨城、栃木、群馬、神奈川、福島、宮城と関東近辺の
産地が軒並み被害を受けた。

確実に東京太田市場の入荷量は減っている。がしかし・・・・

最近の市況を見ても価格はそれほど高騰していない・・・・

これまで農産物の価格は国内の需要と供給のバランスだけで判断されていた
がしかし、今ではその方程式は全く通じなくなってきた。と感じています。

我々農家はもっと
我々農家が生産する材料がどのように流通しているのかを知る必要があります。

今回の話は「野菜」に関しての話中心に書きましたが、

果実に関しては9月25日付の新聞によると生鮮果実が軒並み増加しているとの見出しが
めにつきました。
記事によるとtpp、円高が影響しているのだという。

畜産に関しては詳しくないが、国際情勢との影響を真っ先に受けるのは間違いないようです。

今回の仮説が杞憂で終わってくれればよいのですが、農業経営者は先を見通して
まさかに備える必要があります。

つまり、
今回皆さんにお伝えしたかったのはこれから農業をやっていく上で、
3年前と同じ考えではダメだということです。

10年ひと昔は今や古すぎます。
今や、3年ひと昔です。

皆さん、農業も情報社会です!積極的に新しい情報を収集していきましょう。

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ということで、
第12回農ビジセミナーは「情報交流会」を行います。

《タイトル》
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ですから今回は会費制になります。

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予めご了承下さい。

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