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ブログ 2020.05.29

脳を耕せ!農ビジセミナー「メール講座」第40号

脳を耕せ!農ビジセミナー「メール講座」第40号

脳を耕せ!農ビジセミナー「メール講座」第40号
いつもご覧いただきありがとうございます。
農業参入コンサルタントの山下弘幸(やましたひろゆき)です。
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さて、今回は 「農業リーダー論」についてお話したいと思います。

農業経営者の皆さんに是非見ていただきたい内容です。

【目次】
第1章     【経営塾の存在】
第2章     【農業版 松下政経塾】
第3章     【地域のリーダー】
第4章     【組織が変わる】

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第1章     【経営塾の存在】
2018年より、「くまもと農業経営塾」という10年前に県知事が肝いりで始めた
県内若手農業者の経営者育成塾で講師を務めさせていただいております。

この塾はこれまで200名以上の地域リーダーを輩出し、県立農大と並んで実務的農業者の
人材育成の場として全国的にも高い評価を受けている勉強会です。

開催期間は毎年8月からよく3月までの期間県外での研修も含め全10講が行われ、
県内の意識高い若手農業者が毎年20数名づつ卒塾しています。

私はその塾のカリキュラム構成などの企画と
その間、ティーチングアシスタントとして受講生である農業者のサポートや講義、
事業計画作成のサポート、個別相談など長期間にわたって人財育成に携わらさせて
いただいています。

本塾の目的は「熊本農業のリーダーを目指す」
農業県であるくまもと農業の若手リーダーを作るという大義の元、
全国各地から選りすぐりの講師を招き塾生は未来のリーダーとなるべき学びを行います。
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第2章     【農業版 松下政経塾】

今年はコロナ禍の影響でどういうスタイルで開塾されるかは未定ですが、
卒塾生から次の世代へと「この塾に行った方がいいぞ」って言われ
入塾したいっていう若手農業者はまだまだ多く、たとえ入塾したくとも担当者の
面接を経てからしか入塾できないシステムになっています。

このように関所を設けてからしか学べない。それでもそこで学びたい。という流れは
これからの農業業界にとってとても意義のあることだと思います。
そもそもこの塾は当時知事が松下政経塾の農業版を作るべきだという発想から
始まっています。

《松下政経塾》

https://www.mskj.or.jp/about/index.html

この松下政経塾にも実際に行って学びます。

私も尊敬する経営の一人であるパナソニックの創業者で経営の神様と呼ばれる
松下幸之助氏が晩年に
“自分が40年ほど若返ることができるなら、自分で世直しの先頭に立ちたいとさえ
思いました。「やろう」「やめよう」と思い続けました。しかし、歳をとってからでは
叶いません。それで、自分に代わって若い諸君に未来を託したいと、松下政経塾を
設立されたそうです。”

松下政経塾では
理想社会のビジョンをつくり、その実践者になることをも得的とします。
それは、人に教えられて身につくものではなく、現地現場の実体験を通じて、
自らつかむ必要があると。

教えられるものではなく、自修自得せよと、自ら研修を組み立てて活動する塾なのです。

私もこの塾に行き多くの気づきを得ました。
そして自らの足らなさを痛感したところです。

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第3章     【地域のリーダー】

若いころは青年団(今はなくなっています)4HC(青年農業者育成連絡協議会)
農協青壮年部、青年農業士、認定農業士、消防団、PTA、体育協会、地域安全協会などなど
すべての組織に属しすべての組織でリーダーを務めてきました。

これが農村社会で生きる務めだと、これが農業をやる上で通る道だと疑わず。

おかげさまで、仕事より社会活動の方が忙しく、仕事が終わると何かしらの会合に
出かけていき、懇親会に参加し毎日遅くに帰り、次の朝は早起きして農作業をやる。
こんな生活を数年間ずっとやってきました。

リーダーになると地域の人たちからはちやほやされ「無償の労」もそのねぎらいの言葉で
吹き飛ぶことでまた明日も頑張ろうって、そう思いながら毎日を過ごしていました。

両親も地域で活躍する息子が誇らしく、おそらく父も地域のリーダーとして地元に
貢献してきたのでしょう。

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第4章     【組織が変わる】

やがて時代は変わり青年団がなくなり、PTAは任意で参加すればいいんしょ?
といった価値観が生まれ始め、体育協会が毎年実施していた地元の運動会は
震災以降中止され
最近ではコロナ禍の影響で会合や寄り合いすらできなくなりました

地域は密につながることで連携を保ち地域が家族のように暮らしていた社会ですが、
世の中の変化でかなり変わっていたようです。

特に、
農業も個人経営だけではなく従業員を雇用し始める組織型経営が始まると
地域活動に時間や労力を注ぐ場合ではなくなってきます。

従業員を養うために自分の時間を会社のために費やすことの方が重要となり、
いつしか地域活動には参加できなくなっていくのです。

そうなると地域はは冷たいものでその輪の中に入りたがらないモノをけん制します。

その牽制を周りで聞いている者は今度は自分が牽制されないように少しづつ
距離を置きながら過ごし始めます。

守るべきものが、家族と地域で成り立っていた農村社会。

守るべきものが自分の会社や従業員、取引先となった組織型農業者
今、世間が言う「リーダー論」に頭を痛めています。

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【後述】

最後までご覧いただきありがとうございました。

ここからは私の個人的な意見ですが、
守るべき組織が何なのかで「リーダーシップを発揮する場所は違います」

農家だから、地域を守るのが当然だという考えだけでは
農村社会は守れません。

ましてや、今の若手農業者の価値観には刺さらないでしょう。

これまで私が地域でリーダーシップを発揮できたのは

まぎれもなく親や妻の協力があったから。

つまり、私の代わりに仕事をしてくれていた人たちがいたからです

つまり農業をするということは家族と自分と地域が一つになっていたのです。

しかし、今では農業だからといいって息子夫婦が同居しているわけではなく
農業をやっているからって奥さんは別の仕事をしているし、
親とも経営が別だったりします。

私の後輩で

社会貢献こそが自分の生きがいとばかりに仕事そっちのけで
地域活動に没頭している者もいました。

結果、経営はガタガタで

やがて奥さんは家を出ていきました。

これでは本末転倒ですね。

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あなたが守るべきものは何か?をもう一度考えてみてください。

そしてその一番大事な組織でリーダーシップを発揮してください。

 

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