新着情報

What’s new

ブログ 2026.08.26

農家が360万でマネージャーを雇う方法

こんにちは。脳を耕す農業コンサルタントの山下弘幸です。

22万円の求人を出しても人が来ない。来たとしても、給料に見合う働きをしてもらえない。この矛盾に、コンサル現場で何度も向き合ってきました。

原因は、給料の「決め方」にあることが多いです。

いきなり22万円、が間違いのもと

多くの農場が「相場だから」という理由だけで月給を決めています。でも22万円払って、17万円分の仕事しかしてもらえなければ、経営はじわじわ苦しくなります。

面接で最初から22万円を提示してしまうと、その金額に見合う働きができるかどうかは運任せになります。

以前、コンサルで関わった農場でも、同じことが起きていました。人手不足に焦って月給22万円で募集をかけ、来てくれた人には初日から22万円分の期待をかけてしまう。でも実際の作業はまだ基本レベル。経営者はイライラし、雇われた側も「聞いていた話と違う」と感じて数ヶ月で辞めていく。この繰り返しでした。

そこで給料の中身を「基本給+技能手当て」に分けて、できることが増えるごとに手当てが乗る仕組みに組み替えたところ、同じ22万円という数字でも、辞める人が減っていきました。

【図解1】

給料は、最初から一律で決めるものではなく、「できること」に合わせて段階的に上げていくものだとわかりました。

  • 基本の農作業ができる → 17万円

  • 機械メンテナンスや防除まで一人でできる → 技能手当て+1万円で18万円

  • 後輩に教えられる、段取りが組める → +3万円で20万円

  • パートの管理や作業指示ができる → +5万円で22万円

  • 農場全体をマネジメントできる → +10万円で27万円

求人には「22万円」と書きつつ、実際は基本給17万円+技能手当てのステップとして面接時に説明します。この仕組みを最初に伝えておくことで、「頑張ればここまで上がる」という納得感が生まれ、育成の道筋そのものが採用の武器になることに気づきました。

360万円払っても、自分の給料は減らない

さらに給料を上げて賞与も含めると、年収360万円クラスのマネージャーが視野に入ってきます。ここで多くの経営者が足踏みします。「そんな金額を払ったら、自分の取り分がなくなるのでは」と。

ここで役立つのが、労務費率という物差しです。

売上に対して労務費が何%かを、まず自分の経営で出してみます。仮に売上2600万円、労務費650万円なら、労務費率は25%です。

この25%という比率を変えずに、360万円のマネージャーを雇うとどうなるか。

【図解2】

360万円を25%で逆算すると、必要な売上は約1440万円分の枠になります。今の650万円の労務費枠に360万円を足すだけでは、自分の取り分を削ることになりますが、売上自体を4150万円まで伸ばせば、労務費率25%はそのままに、自分の給料を減らさずにマネージャーを1人雇える計算になります。

同じ考え方は設備投資にもそのまま使えることも、現場で見えてきました。製造費率が22%なら、その割合の中で投資額を決めればいい。売上に対する「枠」で考えると、投資への恐怖心が薄れていきます。

予算を先に決めるという発想

雇用も設備投資も、「お金が貯まってから」ではなく、売上に対する割合であらかじめ予算を決めておく。この順番を変えるだけで、事業のスピードは変わってきます。

360万円のマネージャーを雇うかどうかは、金額の大小の話ではなく、労務費率という枠の中に収まっているかどうかの話だとわかりました。

こうした給料設計や逆算の考え方は、農ビジ会の中でも数字を出しながら整理しています。自分の農場に当てはめて考えてみたい方は、無料相談でも個別にお話ししています。

お問い合わせ 稼げる農業を実現するのためのオンラインセミナー。農業マネジメント、農業マーケティング、農業経営、農業ビジネス、農業AIに関 nouterasu.myshopify.com

CONTACT US

お問い合わせ

只今、無料経営相談を承っております。
お気軽にご相談ください。